9月26日(日)飛騨の木工家具業界の方々が、美濃までお越しくださいました。
飛騨木工連合会の技術開発委員会による研修会にグリーンウッドワークを取り入れて頂いたのです。
柏木工㈱、㈱キタニ、㈱シラカワ、日進木工㈱、飛騨産業㈱という大手家具メーカーの方々で、普段はもちろん乾燥した木を大型木工機械で加工されています。
そんな方々に、生の木を手工具を使って加工するグリーンウッドワークの技術に触れて頂くことにより、ものづくりの原点に立ち戻り、ものづくりの楽しさや奥深さなどを感じて貰えればいいなと思います。
2回連続講座の今回は1回目で、直径45センチのクリの丸太を使って、スツールをつくって頂きます。

普段は5日ほど掛けて行うスツール講座を2日間で終わらせるために、4人一組になって、参加者8人で計2脚のスツールをつくって頂きます。

ろくろの体験も取り入れるために、脚は足踏みろくろで挽いて頂きました。

1日目は荒木取りまでで終了、材を乾燥させます。
約1ヵ月後に2回目を行い、仕上げ削り、組み立て、座編みまで完了させる予定です。
<参加者の方々の感想です。>
自分の力でやるということが新鮮だった。
新しい手道具(実際は昔からある道具)を使う作業が楽しかった。
これらの道具がつい最近(50~60年前)まで産業として使われていたと聴き、驚いた。
最近秒単位の仕事に追われているが、今日はゆっくりと木工が出来て楽しかった。
いい環境の中で夢中になって出来た。
刃物がしゅっと通る瞬間が気持ちよかった。
参加者の皆様、来月もお待ちしております。
(文責:小野)
- 2010/09/28(火) 00:11:39|
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名古屋市栄において、4月から月1回のペースで開催されたカトラリーづくりの教室が本日終了しました。
自然素材を使った木のカトラリーづくりということで、イチイ、クリ、カバ、サクラ、ホオ、カエデと6種類の国産の樹種を素材として使用しました。

材料に使う樹種の話や、順目(ならいめ)逆目(さかめ)といった木の性質、基本的な刃物の使い方などの話を交えながら、さまざまな形のカトラリーに取り組んでいただきました。
6ヶ月の間に生徒の皆さんはとても上達されて、器用に刃物を使いこなせるようになりました。

生徒さんがつくられたお気に入りのカトラリーたちです。

最終日の今日は木のフォークづくり。
スプーンの応用で、3本爪のフォークに挑戦です。

最後の仕上げまでは出来上がりませんでしたが、見てくださいこのフォルム。

素敵なフォークに仕上がりそうです。
「もったいなくって使えない。」とおっしゃる方もおられましたが、ぜひとも使い心地を楽しんでもらいたいと思います。
(文責:小野)
- 2010/09/21(火) 23:52:01|
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9月12日(日)の交流事業第3回目は「森の手入れをしよう」をテーマに開催されました。
今日は森に入って木の伐採を行ってもらうので、まずは柔軟体操から。

それから5種類の葉っぱを選んでもらい、グループ分けをしました。
樹種はホオノキ、キリ、カシワ、スズカケノキ、ユリノキの五つです。
大きさや形を比べながら、同じ形の人同士が集まります。

今日一日はこのグループ内で協力しながら作業を行ってもらいます。
今までにのこぎりを使ったことの無い子もいたため、まずは安全に作業をするための練習から始めました。
削り馬に木を乗せて、しっかりと固定してもらいます。
切る人は両手でのこぎりの柄を持って挽きます。


お互いの息が合わないと上手く切れません。
ここでは、力の加減と、相手を気遣うことがポイントです。
お昼のお弁当は班毎に好きな場所で食べてもらいました。

障がいのあるなし、年齢の差に関わらず、皆がうちとけ合って仲良くご飯を食べる姿に、子ども達の適応力の速さを実感しました。
いよいよ午後からは、森に入って木の伐採です。

適度な間隔で5本のリョウブの木を、各班一本ずつ伐ってもらいました。

まだまだ残暑厳しく、林内には蚊も多く居ましたが、汗をかきつつ、各自が少しずつのこぎりを入れて、木を切り倒しました。

木を伐った後、上を見てみると、葉っぱの間にぽっかり青空がのぞいています。

ここから光が入って、また新たな木の成長を促します。
木を伐ることも、森を育てることにつながるんです。
伐った木は40センチくらいに玉切りします。

今日一日のこぎりを使い続けて、ほとんどの子が上手に使うことができるようになりました。
特に午後に伐った生木は、午前中の練習に使った乾燥した木に比べると非常に軟らかいことを実感してもらいました。

この木は次回4回目に、足踏みろくろを使ってスプーンに生まれ変わります。
それまでの間、水につけて、乾燥を防ぎます。

(文責:小野)
- 2010/09/16(木) 10:05:34|
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鵜籠を作る前の修行の日々が続いていますが、今は草箕(竹箕とも石箕とも)を作っています。
草箕というのは、草や泥やを運ぶのに使うもので、こんな格好です。これは師匠の石原さんの作ったものです。
講座は毎回こんな雰囲気でやっています。
草箕は、それ自体も材料も大きくなったので、結構大変なんです。
草箕の形を決める、芯竹と呼ばれる竹をきれいに曲げるため、師匠が火であぶっています。
それを真似て久津輪先生もやってみると
はい、上手く曲がりました。 パチパチ
そんなこんなで、やっと出来ました。理事長がとても嬉しそうです。
片方は師匠の草箕ですが、さて、小生が最初に作った草箕はどっちでしょう。って、クイズにならないくらいひどい形ですね。
(決して写真のゆがみではありません)
因みに、一応全員が草箕を(まともに)完成させました。
次は、網代編みの籠です。
*この講座は一般の方は参加いただけません。 (文責キトウ)
- 2010/09/11(土) 22:34:34|
- 竹細工の技術継承
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普段、スプーンや椅子など木の製品をつくっていますが、仕上げはほとんどオイルフィニッシュでした。
昨年の末には漆講座を開催しましたが、今回はもう少しお手軽な柿渋に挑戦しようということになりました。
できれば自分達で柿渋をつくりたいと思い、会員の加藤さんにお願いして柿渋づくりの勉強会を開きました。
加藤さんは数年前から柿渋づくりに取り組んでおられて、ご覧のとおり年代ものが並んでいます。

3~5年熟成したものを「玉渋」と呼び、高級品とされているそうです。
今回使った原料は、渋柿の田村柿という品種です。

柿の収穫時期は、立春から数えて210日前後が良いとされています。
その頃が書きに含まれるタンニンの量が一番多い頃だそうです。
この日は214日目。ちょうど良い日ですね。
まずはへたを除いてから、包丁で細かく切断します。

そのあと、ひたひたに浸かるくらい水を入れて、家庭用ミキサーで粉砕します。

後は布袋に入れて漉すだけです。

こんなにきれいな柿ジュースができあがりました!

香りはフルーティーですが、舐めると地獄です・・・。
これを小さなペットボトルに分けて、参加者全員が家にもって帰り熟成させます。

さあ、どんな柿渋ができあがるか、お楽しみです。
(文責:小野)
- 2010/09/10(金) 00:41:15|
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8月最後の土曜日、定例の木のスプーンづくり講座が開催されました。
今回の参加者は、ほとんどが常連の会員さん。
手際よく丸太が加工されていきました。


そんな中、約1年ぶりに参加してくださった柴田さん。

今回2回目のスプーンづくりでしたが、しっかりと体が覚えていたようで、すぐに勘を取り戻し素敵なスプーンに仕上がりました。
何本つくっても更に奥の深いスプーンづくり。
リピーターの方も、大歓迎です。
次回の予定は左上の「年間スケジュール」を御参照ください。

(文責:小野)
- 2010/09/09(木) 00:13:20|
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8月24日・25日に、「足柄丹沢の郷ネットワーク」に招かれて、金太郎でお馴染みの神奈川県足柄丹沢地域に、スプーンづくり講座へ出かけてきました。
場所は、山北町の大野山乳牛育成牧場にある牧場館という施設です。

牛が放牧されていて、のどかでとてもよい環境でした。

この大野山がある共和地区では、地域の方々が身近な森林をもっと良くしていこうという取組みが始まっており、数年前まで荒れ果てて人も入れなかった林がごらんの通り整備されて気持ちの良い林に生まれ変わっていました。

これらの活動の一環として、間伐材を利用したスプーンづくりが企画されました。
今回、この林の隣でまだまだ荒れている林の中から、「ミズキ」を伐採してスプーンづくりの材料としました。

この山北町には、山北独楽という独特の形をした独楽が伝わっており、この材料もミズキからつくられていたそうです。

切断面を見てみましたが、ある時季年輪の幅が詰まっていたり逆に広かったり、この樹の樹齢30年間の周辺環境の変化が見て取れました。

参加者は地元の親子二組と、地域の間伐材を利用して彫刻を行っている
「NPO法人ウッドボイス」の方など総勢8名の皆さんに木のスプーンづくりを体験していただきました。

特に小学3年生の男の子や、4年生の女の子が起用に刃物を使いこなす様子には驚きとともに、グリーンウッドワークの子ども達への可能性について再認識しました。


2日目の最後につくったスプーンでプリンを食べてみました。



少し大きかったり深かったりしましたが、皆、手づくりのスプーンに大満足。
帰ったらお父さんに自慢するんだと嬉しそうでした。

『この講座は緑の募金事業「国民参加による間伐及び間伐材の利用の促進事業」の助成を受けて実施しました』
間伐本数:1本
(文責:小野)
- 2010/09/07(火) 12:17:04|
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8月21日(土)障がい児・非障がい児、総勢20人が森林文化アカデミーに帰ってきました。
第2回目の今回は「木と友だちになろう」がテーマです。
まずは、前回のおさらいから。

自然の中で思いっきり遊んだことを思い出してもらってから、フィールドに出発。
まずは、みんなで輪になって五感の準備体操から始まります。

今日も感覚を研ぎ澄ませて、さまざまなものを感じてもらいます。
目をつむって歩いてみます。

視覚を閉ざすと他の感覚が敏感になります。
前が見えなくても、みんなで協力して歩けば安心です。
アカデミーの敷地内には、食べられる木の実がたくさんあります。

ヤマボウシの実、どんな香りがするかな?

食べるとどんな味がするかな?
ムクノキの葉っぱを触ってみます。

非常にザラザラしていました。
ムクノキの葉をたくさん拾って、木の板をこすってみました。

スギの板がすべすべになって皆大喜び。
夢中になってこすっていました。
お昼は川のそばにある小屋でお弁当です。

このイベントも2回目ということもあり、子ども達もスタッフのことを覚えていてくれて、より親しみをもって接してくれました。
嬉しいかぎりです。
午後からは木のおもちゃで遊びました。

皆で協力し合いながら積み木を積み上げたり、高さを競い合ったりして楽しみました。

最後に山で拾った種をプランターに植えました。

この講座が終わる11月までに芽が出るといいなと思います。
今回、樹や木について、いろいろ感じてもらうことで、何か少しでも心に残ることがあったらいいなあと思いました。

(文責:小野)
- 2010/09/05(日) 23:34:38|
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岐阜県立森林文化アカデミー短期技術研修・NPO法人グリーンウッドワーク協会 特別講座開催のお知らせです。
グリーンウッドワーク指導者実践研修~アメリカの第一人者が教える、丸太からの椅子づくり~この研修では、アメリカからグリーンウッドワークの第一人者ドリュー・ランズナー氏を招き、丸太の生木を割るところから始め、6日間で本格的な椅子、ラダーバックチェアを制作します。
これだけの本格的なグリーンウッドワークの講座は、日本国内では唯一のものであり、他では体験できません。募集人数が8人限定の講座です。お早めにお申し込み下さい。

開催日時:
前期 平成22年10月16日(土)・17日(日)・18日(月)
後期 平成22年11月6日(土)・7日(日)・8日(月)
6日間とも 9:00~17:00
実施会場:
岐阜県立森林文化アカデミー 森の工房 (駐車場有)
岐阜県美濃市曽代88
http://www.forest.ac.jp講座スケジュール
10月16日(土) 丸太からの木取り、貫の成形
10月17日(日) 脚の成形
10月18日(月) 脚の成形、曲げ木
11月6日(土) ほぞ加工、脚の仕上げ
11月7日(日) 組み立て
11月8日(月) 背板の加工とはめ込み、座編み
募集要項参加費 :
50,000円 (材料代・保険代を含む)
(前納)
※森のコテージにて宿泊ができます。(参加費の外にシーツクリーニング代1000円必要です。)
対象者 :
自然学校スタッフ、NPO職員、教育関係者、木工関係者、林業関係者など
受講条件:
前期(10/16~18)、後期(11/6~8)の6日間参加可能な方に限ります。
募集人数:
8名(多数の場合抽選)
申込方法:
氏名/ふりがな、所属/役職、住所、TEL/FAX、E-mail、コテージでの宿泊の希望を記入の上、FAXか メールにてお申し込みください。後日受講可否のお知らせを返信させていただきます。
締め切り:
平成22年10月2日(土)必着
申込・問合せ NPO法人グリーンウッドワーク協会 担当:小野
TEL:090-4793-9508
FAX:0575-35-3329
email:greenwoodworker@gmail.com
共催:岐阜県立森林文化アカデミー・NPO法人グリーンウッドワーク協会
- 2010/09/01(水) 23:34:20|
- 森工塾・講座のご案内
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