暖かな陽気の休日。
グリーンウッドワークの木のスプーンづくり講座が開催されました。
今回の参加者は4組。
初参加の加茂さんは、自然と工作が大好きなお母さん。
この二つの要素がミックスされたグリーンウッドワークに興味をもっていただき、今回の参加となりました。

古郡さんは先月参加していただきましたが、前回の宣言どおり奥さんとともに再度受講して下さいました。

ろくろで挽いたあとに半分に割るはずが、偏って薄く割れてしまいました。
それならばと、厚い塊をもう一回割って三つに割ってみました。
真ん中はしゃもじに、薄いほうは茶さじが出来るかもしれませんね。

はるばる横浜から参加していただいた下島さん、お父さんと小学校5年生のたくみくんのお二人で受講して下さいました。

黙々と取り組んだたくみ君。
途中で投げ出すことなく最後までつくり上げた集中力には驚きました。

普段は2歳のお子さん、福ちゃんの付き添いが多い円(まどか)さん。

今日は福ちゃんのおもりをお父さんに任せて、じっくりとスプーンづくりに取り組んでいただきました。
久々の木工ということもあり、充実した一日が送れたそうです。
3時には、シフォンケーキとキッシュをいただきながらコーヒーブレイク。

今日も素敵なサクラのスプーンが出来上がりました。

同時に行った離乳食のスプーンづくり勉強会の参加者と一緒に記念撮影。
(勉強会の様子はまた後日報告いたします)

今回は、みなさん家族連れでの参加ということで、とても賑やかな講座でした。
お子様連れも大歓迎です。
これからも、皆様の参加をお待ちしております。
(文責:小野)
- 2011/02/26(土) 23:58:52|
- 講座の実施報告
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昨日に引き続き、中日新聞朝刊で鬼頭さんの課題研究発表の記事が掲載されました。
- 2011/02/25(金) 22:57:24|
- 新聞・雑誌記事
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本日(2月24日)の岐阜新聞朝刊に記事が掲載されました。

2月22日から24日までの3日間、岐阜県立森林文化アカデミーでは2年生35名がアカデミー2年間で取り組んだ課題の研究発表が行われています。

ものづくり研究会2年で、グリーンウッドワーク協会会員の鬼頭さんは、今年度1年掛けて習得した鵜籠などの竹細工技術の記録と伝承について発表されました。
師匠の石原さんも駆けつけてくださいました。

そのほか、学生さんたちが制作した作品の展示も行われました。

皆さん研究や制作に込めた思いを熱く語っておられました。


(文責:小野)
- 2011/02/24(木) 10:24:46|
- その他
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ラダーバックのラダーとは梯子を意味します。

背面が梯子状の椅子という意味です。
今回は、講座用ということもあり、梯子の数は2段です。
今日の作業はこの背もたれに使う背板の成形と曲げ木です。
ここで、
以前のブログを見た方は「おやっ?」と気付くかもしれません。
ドリュー・ランズナーさんの講座では、全6日間の最終日に背板の木取りから加工、曲げ、組立てまでを一気に行いました。
熱湯に1分ほどさらした背板に曲げ癖をつけて、予め組みあがった椅子のフレームに無理やり曲げながら差し込み、そのまま乾燥させるというなんともダイナミックな方法でした。
これの利点は、曲げ木の治具が不要ということ。乾燥の手間も省けます。
しかし、欠点として、生木の背板が乾燥後縮むということです。
講座終了後、家に持ち帰って乾燥を待ち、背板のホゾ穴の隙間にクサビを入れる工程が宿題となってしまうのです。
また、木取りから成形、組立てまでを終えた最終日に、また丸太を割るところに戻るというのもいかがなものかと思います。
ということで、今回は背板の曲げ木を前半の工程で行う事としました。
曲げ木の方法は、イギリスのグリーンウッドワークの第一人者のマイク・アボット氏の方式を採用しました。
まずは、丸太の中から曲がりや節などの無い素性のいいものを選びます。
厚さ5mmの背板を木取るには、繊維がまっすぐに通っている必要があるからです。
とっておきのクリの丸太を割って行きます。

新鮮な丸太からは、このように水分が滲み出てきます。
10~15mm程度の厚さに割っていきます。

マンリキで割った状態でもう既にこの平面の精度が出るのは栗が素直に割れてくれるからです。
これを銑で7mm程度の厚さまで薄くします。

機械を使わなくてもこんなに薄い板が製材できました。

これをステンレスの蒸し器に入れて、20分間蒸気で蒸します。

そのあと丸い型にはめ込んで、そのまま冷まします。

熱が冷めたところで、乾燥させるために、3本の丸棒に互い違いに嵌め込んで終了です。

今回は薄く成形しすぎて割れてしまったものもありました。

治具の形状や材の成形寸法など、まだまだ改善の余地がありそうです。
(文責:小野)
- 2011/02/22(火) 13:14:12|
- 講座の実施報告
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井丸さんの器は、全てオイルディプという仕上げが施されています。
オイルディップとは乾性油に蜜蝋を混ぜたものを鍋で熱し、その中で製品を“天ぷら“にして仕上げるというなんとも大胆な方法です。
今回その実演を見せていただくことが出来ました。
使用する乾性油は、エゴマやグレープシードなどスーパーの食品売り場で簡単に手に入るものを使用します。
くれぐれも添加物の無い、純粋なオイルを選びます。
蜜蝋は養蜂家から直接購入しているそうです。

大きな鍋で約180℃に熱します。
発火点ぎりぎりの温度のため、温度管理には非常に注意が必要です。

器は充分に乾燥させます。
生のまま入れると、水分が悪さをして割れてしまうそうです。
器を鍋に入れると中からじゅわーっと泡が出てきます。
道管の中にオイルが充填されていく瞬間です。

裏返しながら数十秒で取り出します。
取り出したときは油ギッシュでギトギトしていますが、わずか数分で乾いてつるつるに仕上がります。

表面をさっと拭いて、数日乾燥させれば出来上がり。

仕上がった器は、防カビ・防虫・撥水に優れており、普段使いの食器に利用できます。
口に入れるものですから、完全自然素材の仕上げというのは嬉しいですね。
私のつくった器たちは現在乾燥中。

仕上げはもちろんオイルディップにしてみようと思います。
(文責:小野)
- 2011/02/17(木) 20:00:00|
- その他
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井丸さんの器づくり、2日目はカシの木を使って大きめの器に取り組みます。
材は以前に取っておいたもので、水につけて保存されていたものです。

外側は真っ黒に変色していましたが、マンリキで半分に割ると中はこの通り非常にきれいな肌が現れました。

生の木をいかに柔らかいまま長期間保存できるか、一見矛盾する話のように思われるかもしれませんが、案外現代のグリーンウッドワーカーの永遠のテーマかもしれませんね。
鋸で八角にしたあと

斧でチョッピング

この荒木取りの状態で出来るだけ器の外側のカーブに近づけるのがコツです。

木偏に堅いと書いて樫(カシ)
紛れも無く堅い木のはずですが、手入れの行き届いたフックによってサクサクジョリジョリと削られていきます。

大きな器はレスト(刃物台)から中心部分までの距離が当然ながら遠くなります。
そこを削るためには複雑なカーブを描くフックが必要となります。

井丸さんは工房で刃物打ちも行っており、フックは全て自作です。
前日のカエデとはまた違った瑞々しく存在感のある器に仕上がりました。

乾燥後にどんな表情を見せてくれるか楽しみです。
本日3時のお茶の時間に焼きリンゴを御馳走になりました。

甘酸っぱくて、少し歯ごたえのある絶妙な柔らかな食感が口の中に広がって、疲れた体に染み渡りました。
この焼きリンゴは、井丸さん手づくりのロケットストーブでダッチオーブンにかけてつくられたものです。

そして井丸さんの新作「焼きリンゴ入れ」です。

幸せな2日間、本当に有難うございました。
まだまだつづく
(文責:小野)
- 2011/02/16(水) 20:00:00|
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この雪国、どこだと思いますか?
実は神奈川県相模原市です。
関東地方に大雪をもたらした週末、グリーンウッドワーク協会の創設からのメンバーである
井丸富夫さんの工房にお邪魔しました。

目的は木の器づくりです。
今回は2日間で2つの器を挽かせていただきました。
初日はカエデを使った小ぶりの器に挑戦。
「マンドリル」と呼ばれる軸にセットします。

両側の軸で支える足踏みろくろで器をつくるには、必ずこのマンドリルが必要です。
ここに紐を巻きつけて回転させます。
まずは外側から挽いていきます。

フックと呼ばれる刃物を当てて削ります。
次に内側を挽きます。

刃物の当たる角度や深さによってさまざまな形のフックを使い分けます。
中心の削り残した部分をぎりぎりまで掘り進め、ポキッと折ってろくろから取り外します。

最後に先の曲がったツーカカムナイフなどでおへそを削って出来上がり。

カエデ特有の艶と杢のきれいな器に仕上がりました。

スプーンや椅子づくりと違って、一日中ひたすらろくろを回し続ける器づくり。
自分の世界に没頭できる幸せな時間を過ごすことが出来ました。
お昼はラーメンを御馳走になりました。

器はもちろん木の器。
箸は梅の枝だそうです。
普段の生活の中にグリーンウッドワークを取り入れた井丸ワールドの虜になりそうです。
つづく
(文責:小野)
- 2011/02/15(火) 21:00:15|
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杉の木が真っ茶っ茶に染まって鼻がむず痒く感じる今日この頃、新聞にはつくしん坊の便りが届きもう春はそこまで。
今日は、番屋2号館でのスプーンづくりの御報告です。
毎回欠かさず参加してくださる夏目さん。
今まで1年半かけてつくり貯めたスプーン達を持って来てくださいました。

樹種は5種類、12本のスプーンとフォーク。
驚きなのは、全て対になっていること。

講座で1本仕上げたあと、割った残りの半分を必ず家で仕上げられているのです。
凝った装飾も魅力的です。

今回は新しい樹種、カエデに挑戦です。

コハウチワカエデは非常に白くて、乾くと艶の出る材です。
いつもは切り捨ててしまう余りの分で、コーヒー豆をすくう匙づくりに挑戦。

材を無駄にしない工夫です。
スプーンを一つ仕上げて、残りの3つはまたお家で仕上げられるそうです。

継続は力なりと言いますが、スプーンのあるべき形にこだわり続けてきた夏目さん、自分がつくりたい形にすればいいという開き直りにも似た境地に達して気分が楽になったそうです。
もう1人の参加者は、木曽福島から駆けつけてくださった桑村さん。

使った材はカバ。

白樺やダケカンバに近い種類のチョウセンミネバリです。
昨年の11月に伐採された木ですが、木口に乾燥止めを施しておいたお陰で、まだまだとても瑞々しく、柔らかでした。
スプーンづくりは1年半ぶりとの事。
久々の足踏みろくろでの作業でしたが、イメージどおりのスプーンが出来上がったそうです。


今月は26日(土)にもスプーンづくりを開催しますので、皆さん御参加下さい。
講座のご案内(文責:小野)
- 2011/02/12(土) 20:00:00|
- 講座の実施報告
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まだ日陰に雪の残る2月最初の日曜日、ラダーバックチェアづくり勉強会の第3回目が開催されました。
今回のメインの作業は、後ろ脚の曲げ木です。
この曲げ木作業、蒸気で蒸して曲げるのですが、蒸す時間と型に嵌めるスピードが鍵となります。
蒸す時間が短いと外側が割れ、長すぎると内側に皺が寄ります。
また、型に嵌め込む際に曲げ戻らないようにするための固定方法なども検討しました。

前回まではシュロの紐で固定していましたが、今回はFクランプを利用して固定することにより手順を簡素化することができました。
曲げ木をしている間にやり残していた貫を四角形から八角形に成形していきました。
乾燥させる前に所定の寸法の八角形するのですが、削り過ぎて細くなるのを恐れてどうしても一回り大きく仕上げてしまう傾向にあります。
そのツケは次工程での大幅な時間のロスに繋がります。
断面寸法の精度管理の重要性を実感しつつ、全ての貫を八角形にして本日の作業を終えました。
削った貫はいつも通り強制乾燥を掛けます。
まだまだ、先は長い!?
(文責:小野)
- 2011/02/11(金) 00:17:38|
- 講座の実施報告
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