2月19日(日)岐阜県立森林文化アカデミーの森の工房を会場にして、
木のスプーンづくり講座が開催されました。

この講座はぎふ森林づくりサポートセンターとの共催で、
岐阜県内はもとより、東は神奈川県、北は富山県から、
また、先週開催された木のフォーラムの参加者の方が、
京都からも駆けつけて下さいました。
今回は、削り馬に固定する新たな治具を使用

これらいくつかの改良により、いつもにも増して早い時間で
クオリティーの高い作品をつくっていただくことができました。

最後にオイルフィニッシュなどのメンテナンスについて解説。
ずっと長く使っていただけると嬉しいです。

<参加者の方々の感想です>
今まで生木を削るという発想はなかった。
堅木(かたぎ)だと思っていたのが、
バルサのようにサクサク削れた。
固定された意識はいろいろな可能性を邪魔している。
知らないことがあって幸せ。まだまだ知りたいと思った。
一つの塊からここに至る行程のすごさ、
器具の工夫や知恵にも驚いた。
自分でつくることで、ものを大切にするようになる、
使う時のぬくもりを感じられるようになると思う。

木を触って何かをしたいという思いがあった。
とても新鮮だった。
これからも、何かしらやっていきたい。
ものづくりの楽しさ、難しさを実感した一日だった。

自然のものからつくれて良かった。
カレーを食べてみたい。
楽しみながらつくれた。
他の木でつくったり、スツールなんかをつくってみたい。

次回は、4月に行う予定です。
皆様、お楽しみに。
(小野)
- 2012/02/20(月) 23:22:08|
- 講座の実施報告
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2月12日(日)京都の京エコロジーセンターで開催された
「京の山杣人工房 木のフォーラム」に参加してきました。
午前中のペレットわくわく見学ツアーに引き続き、午後から
「グリーンウッドワークで身近な山の木から暮らしの道具づくり」
と題して、スライドショーや椅子づくりの実演、生木削り体験を行いました。

椅子づくりの実演では、生木を割って削るところからはじめ、

普段3~4日かけてつくるスツールを
3分クッキングならぬ「30分椅子づくり」で紹介させていただきました(笑)

今回、木造建築関係の方のほか、木工、環境教育、林業、里山整備関係など、
幅広い分野の方々にお集まりいただきました。

最後に、削り体験

新しいアイテム「家のオブジェづくり」です。

丸太から割った生木を削り馬で断面が五角形になるように削り、
金太郎飴のようにのこぎりで切るだけで、ハイ出来上がり。
焼きペンで窓や建具を描いたり、

ミルクペイントで屋根の色を塗って楽しんでいただきました。

今回、京都の方々に非常に高い関心をもっていただき、
またグリーンウッドワークの輪が広がりつつあることを
実感したイベントでした。
(小野)
- 2012/02/15(水) 09:50:59|
- 講座の実施報告
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ポールレイズは直訳すると竿旋盤とでもいいましょうか。
これまで紹介したろくろは全て2本のポールにゴムがついたもの、又は
1本の竿のしなりを使って回転させていました。
しかしこのろくろ、なんかおかしいですね。

普通材料に巻かれた紐は上に吊られていますが、
このろくろは紐が下に向いています。
そう、ポールがありません。
名付けて「ポールレスレイズ!」
ペダルが取り付けられた板をめくってみると、

そう、ここにゴムが収納されています。
これだけの張力でろくろを回転させることができるのでしょうか?
実は、プーリーの回転差によって力が増幅されているのです。

足元の板の裏を見せていただくことができました。

ゴムが思ったより長く仕込まれていました。
このポールレスレイズで削らせていただきましたが、
非常に安定していて削りやすい印象を受けました。
万が一、材が外れても上に跳んでいくことがないというのも魅力です。
この他にも、いろいろな小ネタが仕込まれていました。
刃物置きのアーム、これは便利です。

横に刺さっているのは、材料をろくろにセットする時に
仮の穴をあけるネジきりです。

アイデア満載のろくろに出会えて有意義なひとときでした。
(小野)
- 2012/02/09(木) 18:00:00|
- イギリスのグリーンウッドワーク
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イベントではいろいろなお店の屋台が並んでいました。

T字型のものは、畑に穴を開ける道具。
深さの目盛りがついているので、植える種によって深さを変えられます。
足踏みろくろでつくった製品のようです。
流石ガーデニングの盛んなイギリスならではの商品です。
丸太の輪切りはキャンドル台です。

うん?
よく見てみると、お店の中に足踏みろくろが!?
そう、これはお店自体が足踏みろくろなのでした。
天井から吊り下がった弓がお洒落です。
動力は弓のしなりというよりは、ゴムのひねりのようです。

つくったものがその場で売れる!
実演販売ができるろくろでした。

(小野)
- 2012/02/07(火) 18:00:00|
- イギリスのグリーンウッドワーク
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昔から使われる足踏みろくろのポールは、まっすぐで長い木の幹や枝を使用し,
そのしなりを利用して動力とします。
この長い木を車で運んでイベントに持って来るのは一苦労です。
しかしこのろくろは、ポールが非常にコンパクトです。
通常正面の地面に固定するポールを、横に向けてろくろのフレームと一体化しています。

目からうろこですね。
(小野)
- 2012/02/04(土) 18:00:00|
- イギリスのグリーンウッドワーク
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ゴムのひねりでろくろを回転させる方式の進化形。
装置を直角方向に向けることにより、紐の位置を左右に大きく
移動することが可能です。

本当に感心させられるばかりです。
(小野)
- 2012/02/03(金) 18:00:00|
- イギリスのグリーンウッドワーク
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子どもの頃、ゴムを動力としたプロペラの模型飛行機をつくったことの
ある方も多いと思います。
前に付いたプロペラを指でくるくると回すとゴムがねじられて回転力が
溜まる仕組みになっています。
これと同じ仕組みの足踏みろくろがありました。

ゴムが上下しないのでポールの高さを低くすることができます。
滑車を左右に移動することも可能です。

そして削る材の隣についている装置。

これは木製のラチェットです。
このラチェットのおかげで、ふつうなら正逆両方に回転する(行ったり戻ったりする)ところ、
削りたい材料だけはずっと正方向に回ってくれるので削る効率がよくなります。
特に太い材は、重くていったん勢いがつくとずっと回ってくれるので効果的。
反面、ふつうの足踏みろくろは逆回転によってリズムを整えたりキャッチを防いだり
してくれるので、この機構は初心者の方には不向きかもしれません。
もう一つ、足元をご覧下さい。

ペダルの地面に接する部分が網になっています。
ろくろのペダルを踏んでいると少しずつずれてくることがありますが、
これなら、滑り止めに有効ですね。
(小野)
- 2012/02/02(木) 18:00:00|
- イギリスのグリーンウッドワーク
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足踏みろくろのポールは、生きたの木の枝も利用できます。
この写真は少し見づらいですが、上の木の枝に紐が結ばれています。

枝のしなりを利用して材を回転させます。
暑い夏の日に木漏れ日のもと、ろくろを踏む、
グリーンウッドワークの醍醐味ですね。
しかし、この日は雨。踏むたびに雨粒が落ちてきます・・・
(小野)
- 2012/02/01(水) 18:00:00|
- イギリスのグリーンウッドワーク
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