5月の講座のご案内です。
グリーンウッドワーク協会では、これまで足踏みろくろを使ったスプーンづくり講座を開催してきましたが、今回の講座は、ろくろを使わずに削り出していきます。
もちろん、生木の丸太の状態から始めます。
柄の部分に樹皮を残すことで、スプーンを使うたびに樹や森のことを思い起こすことでしょう。
皮付きのスプーンづくり講座日時:平成24年5月20日(日)10:00~16:00
場所:岐阜県立森林文化アカデミー 森の工房
(岐阜県美濃市曽代88)
参加費:2500円
定員:10名(先着順)
講師:伊藤真樹さん
(木工房いとうぐみ)申し込み・お問合せ:
住所、氏名、年齢、電話番号、携帯番号を記入の上、下記アドレスまでメールでお申し込みください。
greenwoodworker@gmail.com
(小野まで)
- 2012/04/28(土) 23:08:17|
- 森工塾・講座のご案内
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毎月開催されている木のスプーンづくり講座
最近は、材料を持ち込んで参加される方も多くおられます。
21日に開催したスプーンづくり講座に、京都から参加してくださった栗原さんは、里山の手入れをした際に出された「クヌギ」を持参しました。

クヌギは関西では里山の代表選手。
使わない手はありません。
しかし樹皮が非常に堅く、銑の刃がこぼれそうです。

ここで新兵器!

スタッフの吉田さんお手製の「銑」です。
木工機械に使われる刃を加工してつくりました。
ハイス鋼(ハイスピード鋼)なので刃は非常に丈夫です。
切れ味抜群!

ろくろで挽いたあと、半分に割ってみます。

すると、中はこんな模様が

一年目の幹が茶色く残っています。
子どもの頃は暴れん坊でしたが、大人になると丸くなるんですね(笑)
更に削り出していきます。
まあるい幹(枝)をそのままろくろにかけると、縞模様(放射組織)がまさしく放射状に美しく出てきます。

完成した一対のクヌギのスプーンです。

主催者側が用意した材料ではなく、山を手入れして出された木や、庭木の剪定木など、身近な木を材料にすることにより、より樹と木のつながりを実感することができます。
直径8cm、長さ35cm程度あれば充分にスプーンをつくることが出来ます。
今後とも、持ち込み大歓迎です。
(小野)
- 2012/04/25(水) 23:20:26|
- 講座の実施報告
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4月21日(土)新緑の鮮やかな森林文化アカデミーにおいて、スプーンづくり講座が開催されました。
前月までは寒くて建物の中での講座でしたが、この日は気持ちの良い晴天で久々に屋外での作業です。

今回使った木は、イチローのバットにも使われている「アオダモ」
クサビを使うときれいに半分に割れてくれて、満足げな講師の加藤さんです。

参加者の7名は、県内はもとより愛知県名古屋市や遠くは京都からも来て下さいました。
お友だちや家族からの紹介、
アカデミーの生涯学習講座の参加者、リピーターの方など様々な方たちにお集まりいただきました。

削り馬の作業は、いつもと配置を変えて円陣を組んで見ました。
みなの顔を見ながら削るのも、また楽しいものです。
アオダモは、少し堅めですが刃物の通りがよく、気持ちよく削れました。

完成したスプーンをご覧下さい。

<参加者の感想です>
道具の難しさ、木を削る難しさを感じた。木工を見る目が変わると思う。
家に帰って仕上げたい。(この方は、帰りにナイフと紙やすりを買って帰り、柄の部分を夜遅くまで削っていたそうです)



以前、木のスプーンをつくったことはあるが生木は初めて。イメージ通りにできなかった。これから何回もつくってみたい。(このあと会員になっていただきました)
(二回目の参加で)前回は納得のいく形にならなかったが、今回は背中のラインがうまくできてリベンジが叶った。
外でのんびり楽しめた。



5月、6月もスプーンづくりを予定しています。
皆様も是非ご参加ください。

(小野)
- 2012/04/23(月) 23:09:20|
- 講座の実施報告
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鵜籠といっても、先に作った鵜を4羽入れる「よつざし」ではなく、2羽入れる「ふたつざし」です。
左が師匠のもの、右が小生(キト)のもの。

こうして見るとそこそこの形が出来ている、ように見えるんですが...

上から見ると大きさが違うのがよく解ります。全く違う。あっちもこっちも違う。

特に縁巻きの出来はあまりにひどいので見せるのはやめときます。
「ふたつざし」は、「よつざし」のふっくらした優美な形に比べて単純に見えます。
ところが、実際に作ってみると、真っ直ぐ立ちあがっているように見えて実は”真っ直ぐにしない”のが難しい。
さすがに1個作った位では無理でした。
改めて”真っ直ぐに見える胴”に挑戦します。
(キト)
- 2012/04/22(日) 21:23:39|
- 竹細工の技術継承
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福島県古殿町に移住した井丸さんが福島テレビの取材を受けました。
4月15日に「うつくしま情報局」という番組で放送されましたが、その動画が福島県のホームページにアップされました。
>>>福島県のホームページはこちらから福島県HP内の「ふくしまに魅せられた人たち」の画像をクリックするとご覧になれます。
私たちグリーンウッドワーク協会の会員も出演しています。
期間限定です。
是非ご覧下さい。
(小野)
- 2012/04/21(土) 22:53:17|
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本日は岐阜県高山市に本社を構える、大手家具メーカー「飛騨産業」さんからの報告です。
グリーンウッドワーク協会では森林文化アカデミーと共に、一昨年より「飛騨木工連合会」と連携を図りながら活動を進めています。
伝統ある飛騨の家具産業の未来を担う若手研修にグリーンウッドワークを取り入れようという取り組みです。
その会を構成する会社の一つが飛騨産業株式会社です。
飛騨産業では、毎年「大塚家具」の大阪南港ショールームにおいて自社製品の組み立ての実演を行っていましたが、今年は初めてグリーンウッドワークによる椅子づくりを行いました。
![DSCN0349[1]](https://blog-imgs-48-origin.fc2.com/g/r/e/greenwoodwork/2012041517201725a.jpg)
3月24日、25日の二日間かけて、丸太を割るところから始めてスツールを完成させました。

立ち止まって見てくれるお客さんも大勢おられました。
見学者の反応は、実際に作っているところを見ると家具を大切に使おうという気になるなあという人もいたり、実際にその場で丸太を割って、ロクロで丸棒にしたんですよと説明すると驚く人が多かったそうです。
特に小学生くらいの男の子は1人で、1時間くらいずーっと見ている子もいました。
![DSCN0361[2]](https://blog-imgs-48-origin.fc2.com/g/r/e/greenwoodwork/20120415172017b6e.jpg)
そして何より、大塚家具の社員の方たちが興味を持って見てくださったそうです。
(小野)
- 2012/04/15(日) 17:23:28|
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先日、京都の京エコロジーセンターで行われた木のフォーラムでデモンストレーションでつくったスツール。
>>>木のフォーラムの様子はこちらからこの椅子のフレームを美濃に持ち帰り、オイル塗装して座面を編むことにしました。
以前ドリュー・ランズナーさんを講師に招いてラダーバックチェアをつくった時には、アメリカから木綿製のシェーカーテープを取り寄せて使いました。
しかし、日本には座編み用のコットンテープは流通していないため、最近はクラフト用に使われるアクリル製のテープをよく使っています。
京都でつくった椅子のフレーム。
さて座面は何で編もうかと考えてみました。
せっかくなので和のテイストにしたいなと思い、会員の方から紹介してもらった「真田紐」で編んでみました。

真田紐とは、茶道具の桐箱を結んだり、刀を下げるときに縛ったり、鎧兜を結んだり、帯留めに使用されたりと、古くから日本で使われている紐です。
今回使ったのが幅12mmの木綿製の真田紐。
普段25mmのテープを使ってだいたい1時間くらいで編むことができるので、今回は2時間くらいかなと思っていたら大間違い。
1列で編む数が2倍、2列分で4倍。

結局、テレビで「宇宙戦艦ヤマト」の映画を見ながら(マニアックで済みません)6時間かかってようやく編みあがりました。
編んでいる間は目がチカチカしてきましたが、出来上がりを遠くから眺めると細かい模様が非常にきれいで、満足のいく仕上がりになりました。

これは、世界に誇れるジャパニーズシェーカーテープと言ってもの過言ではないでしょう。
この真田紐は様々な色や模様があるので、いろいろなパターンを試してみたいと思います。
(小野)
- 2012/04/12(木) 19:56:40|
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吐け籠が出来ました。
左が師匠ので、右が新作です。

ただし、作ったのはこの方です。
私(キト)、久津輪先生に続いて3人目。
これが1個目とは思えないくらい良い形です。
大きなおなかでがんばりましたね。

因みに私(キト)の5個目は下の写真の左側、右が師匠のです。
そこそこ出来ているんですが・・・・
なんだかやっぱりイマイチなんですよね。

小生は現在は鵜籠のふたつざし(鵜を2羽入れるタイプ)の製作中です。
出来たらまた報告します。
(キト)
- 2012/04/09(月) 22:30:40|
- 竹細工の技術継承
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震災後に古殿町に移住してきた井丸さんご一家は、地元でも注目の的です。
地元のテレビ局からいくつもの取材のオファーがあり、大忙しだそうです。
その番組の一つがこちらからご覧いただけます。
>>>つたえるふくしまプロジェクト 動画私たちがうかがった日にも、ちょうど福島のテレビ局の方が取材に来られていました。

いろいろな意味で注目を集めている福島ですが、井丸さんの思いはこの福島の地からグリーンウッドワークを日本中に広めていきたいとのことです。
このクラフトハウスでグリーンウッドワークの全国大会を開きたいねともおっしゃっていました。
その時は私たちも是非協力したいと思っています。
(小野)
- 2012/04/09(月) 20:00:00|
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クラフトハウスに到着すると、まず入れ立てのコーヒーでお出迎えしていただきました。

コーヒーが注がれる器はもちろんグリーンウッドワークで挽かれた木製です。

口をつけると熱くなく、それでいて保温性は抜群。
今までに味わったことの無い舌触りのコーヒーは格別です。
クラフトハウスの外にはロッカーがあります。

このロッカー何に使われているかわかりますか?
実は薫製ボックスなんです。
ヤマザクラのチップでいぶされたチーズとお肉がこちら。

ビールとの相性は抜群!
そして夕飯ももちろん木の器に盛りつけられていました。
生活そのものがグリーンウッドワークといった感じです。

井丸さんの家族と一緒に頂いたディナー
とても和やかな雰囲気の中、楽しい夜は更けていきました。

つづく (小野)
- 2012/04/06(金) 20:00:00|
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福島県古殿町にあるクラフトハウスにお邪魔しました。
>>>井丸富夫さんのブログ(クラフトハウス日記)ここは、廃校を改装したグリーンウッドワークの体験型宿泊施設
小学校が廃校になったあと、保育所として使われていました。
遊戯室として使われていたと思われるホールが工房です。

天井が高く足踏みろくろには最適な空間です。
ここは居間

どうです、素敵なお部屋でしょう。
私たちが到着する前日に大きなダイニングテーブルが完成したそうです。
樹種はクラフトハウスの脇を流れる川の岸に植えられていた樹齢50年のヒマラヤスギ
圧倒的な存在感で、私たちを迎えてくれました。
椅子はもちろんグリーンウッドワークでつくられたものたちです。

このクラフトハウスでは、現在塾生募集中です。
6ヶ月間掛けて、基本からみっちりとグリーンウッドワークを学ぶことができます。
>>>塾生募集中 詳細はこちらまた、グリーンウッドワークの教室も開催中です。
器挽き
スプーンカーヴィング
カーヴィングナイフづくり
椅子づくり
器挽き用ろくろづくり
などなど、メニューは豊富です。
>>>教室スケジュールへ>>>春の講座のご紹介興味をお持ちの方は、是非井丸さんに問い合わせてみて下さい。
つづく (小野)
- 2012/04/05(木) 20:00:00|
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研修二日目は道具の講習
七輪と炭を使って刃物打ちです。

みな真剣に取り組んでいました。

今回講師の井丸さんのほかに、グリーンウッドワーク協会の会員が5名伺いました。
この湯ノ岳山荘の周りにはクヌギの木がたくさん自生しており、いわきの森に親しむ会の方々はこの木の活用法を模索されていました。
そこで私たちからの提案で、この木を使ったスツールをつくってみようということになりました。
実は、私たちが活動している岐阜県美濃市周辺にはクヌギは自生しておらず、今までクヌギを使ったことはありませんでした。
これは、我々にとっても新しい挑戦でした。
まずは丸太を割ります。
これがなかなか堅く手ごわいのですが、意外とまっすぐ割れてくれました。

馬にまたがって削っていきます。
樹皮が非常に堅く、銑の刃がこぼれそうです。
しかし、皮を剥いでしまえばジョリジョリ気持ちよく削れてくれました。

グリーンウッドワーク協会会員が荒削りの状態まで削ったスツールの脚と貫
このあと、いわきの方々に組み立ててもらう予定です。
出来上がりが楽しみですね。

今後は、すぐお隣の古殿町に工房を構える井丸さんと連携をとりながらグリーンウッドワークの技術を更に深めて行ってくれることでしょう。
いわきの森に親しむ会の方々の活躍を期待しています!

つづく (小野)
- 2012/04/04(水) 20:00:00|
- 講座の実施報告
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いわきの森に親しむ会での器づくり研修
講師はグリーンウッドワークによる器挽きの第一人者、井丸富夫さんです。

場所は湯ノ岳森の工房
ここは、会員自ら伐採搬出した材で建設されたもので、木育体験活動の拠点として活用されています。

今回は井丸さんの工房から2台の器挽き用のろくろを持ってきました。
ポールは、湯ノ岳山荘の敷地内に生えていたモウソウチクを使用。
この森の工房、足踏みろくろを設置するためにつくられたんじゃないかと思うくらいぴったり納まりました。

スプーンづくりや椅子づくりを経験した会員の方々。
もう立派なグリーンウッドワーカーです。

森の工房に元気な笑い声がこだまします。


カキノキ、ホオノキ、ヤマザクラ
こんな立派な器が完成しました。

皆さんの元気に取り組む姿を見て、私たちも元気をもらいました。

つづく (小野)
- 2012/04/03(火) 21:46:06|
- 講座の実施報告
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吐け籠の5個目が終わって、次の鵜籠(ふたつざし)のヒゴ作りに取り掛かったところで、ちょっと道草をしました。
アカデミーを退職の山口さんに竹細工を贈りたいと申し出たところ、木工道具を運ぶ時のちょっとした籠が良いとのこと。
そこで、「やさしく編む 竹細工入門 稲垣尚友著」という本に注文にぴったりの籠があったのでこれを参考にしました。
本の内容通りではありませんが、それなりに出来たと思います。

真横から。
材料は真竹+淡竹+籐。

材料や自分の技術の無さで予想以上に手こずってしまい、山口さんが美濃を発つという当日になってやっと渡すことが出来ました。
お約束通り、ひょうきんポーズを決めてくれた山口さん。

元気で活躍されることを願っています。
(キト)
- 2012/04/01(日) 17:47:38|
- 竹細工の技術継承
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3月23日から26日に掛けて、福島県へ行ってきました。
目的は二つ。
一つは平成21年から毎年お招きいただいている「いわきの森に親しむ会」への出前講座です。
福島へ向かう600kmの道の途中、福島県内では瓦の落ちた民家や、仮設の橋が架けられた道路など、震災のつめ跡がまだまだ多く見られました。
いわきの森に親しむ会が活動している「湯ノ岳山荘」は、施設の被害は無く、震災当時はボランティアの方々の宿泊所としても活用されていたそうです。

約15ヶ月ぶりに皆さんの変わらぬ笑顔に再会できてほっとしました。

福島第一原発事故の影響により施設の利用者数が減っているそうですが、そんな時こそ会員のスキルアップの時間に充てたいという理事長の松さんの思いから、スプーン、スツールに続いて、今回は器づくりの研修会を実施させていただきました。
>>>平成22年12月の様子>>>平成21年7月の様子そしてもう一つの目的が、器づくりの講師として招いた井丸富夫さんの工房訪問です。
震災後の昨年夏に神奈川県からこの福島県に越してきた井丸さんの工房は、なんといわき市のすぐお隣、古殿町にあります。

これから、福島紀行を少しずつアップしていきます。
つづく (小野)
- 2012/04/01(日) 01:36:06|
- 講座の実施報告
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