旧穂別町は化石の町
町立の博物館にはこんなクビナガリュウの復元模型が展示されています。
愛称はホッピーです。

お隣の夕張が石炭で有名なのは、この辺りが大昔植物が生い茂っていた証です。
そんな訳で、町のメインストリートには生きている化石「メタセコイヤ」の並木があります。

岐阜の森林文化アカデミーにもメタセコイヤが植わっていますが、
いかにも針葉樹といった二等辺三角形の樹形をしています。
しかし、北海道のメタセコイヤはなんと丸い樹形。

まるで広葉樹のようです。
これも、風雪に耐えた結果でしょうか。
穂別のお隣の、二風谷(にぶたに)には先住民族アイヌの博物館があります。
展示されている木工製品はまさにグリーンウッドワーク!
木の器「ニマ」を削る刃物は万国共通の形をしています。

これは「テクコクペ」という赤ちゃんのおしゃぶり。

ハンノキ製で、この木の皮を煎じて飲むと増血作用があるので、
赤ちゃんが指をしゃぶるようになるとこれを与えるそうです。
これは「ストゥ」

不義密通などをした人を罰するための制裁棒だそうです。
材はアオダモ。いわゆる「ケツバット」(笑)
アイヌにはろくろの文化が無かったようですが、
上の二つのような道具はろくろで挽いても面白いかも?
これは、木製の「ムイ」=箕(み)
竹の無い北海道ならではですね。

アイヌの文化に刺激を受けた一日でした。

つづく (小野)
- 2012/08/31(金) 18:00:24|
- その他
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8月19日付北海道新聞に、グリーンウッドワークin穂別の様子が掲載されました。

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- 2012/08/30(木) 18:00:21|
- 新聞・雑誌記事
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8月20日付け苫小牧民報にグリーンウッドワークin穂別の様子が掲載されました。

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- 2012/08/29(水) 08:00:55|
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今回は師匠が「セベ」と呼んでいる笊(籠?)です。
真竹で網代編みにしました。
この笊は小生のアカデミーの同級生である森さんから、揖斐の春日で茶揉みに使いたいということで頼まれました。
実際に使っているものの写真を貰って、取り敢えず練習として作ったものです。
細かく見ればまずいところは色々あるんですが、一個目としては、まぁこんなもんでしょうか。

実は以前、師匠のところにあった四つ目編みのセベを真似て作っています。(右側)
合わせた訳ではないんですが、大きさはほぼ同じでした。
本当にこれで茶揉みが出来るんでしょうかね。

裏です。

次の道草。
「四海波」と呼ばれている花籠です。
これも頼まれものですが、初心者向けの講座で作ることが多いようです。
実はアカデミーの授業の中で、最初に師匠に教えてもらったものの一つでした。
だから簡単にできると思ったんですが、さにあらず。
特に高台の部分の5回巻きの組箍は、予想外に手こずりました。

でも、作ってるうちに楽しくなって3個作りました。
大きさが違うのは、ヒゴの幅や厚さを変えたことによるものです。

まだまだ暑いです。熱中症にはご用心を。
(キト)
- 2012/08/28(火) 22:13:55|
- 竹細工の技術継承
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穂別でグリーンウッドワーク体験は木の家づくり・・・
の筈でしたが、みなさんノリノリでいろんなものをつくり始めました(笑)
この横槌、今回のイベントのために予め煙山さんがつくって下さいました。

左がシラカバ、右がサクラ
これを見た参加者の方が是非自分もということで、こんな大きな塊をろくろに掛けました。

マンリキでなかなか割れなかったニレの木も、ろくろではジョリジョリ気持ちよく
削れてくれました。
出来上がったのがこの木槌。

木育マイスターの竹津さんもこの笑顔。がんばって削りました。

枝の残った木槌も魅力的です。(機能的では無いですが・・・・)

木の皮をめくって、木材標本もできました。
こちらはシラカバ。

薄い皮を剥ぐと、こんなきれいな緑色なんですね。
こちらはエンジュ。

ちょっとしたオブジェですね。
そして、普段金工の旋盤を習っている学生さんがひたすら削ったこの棒。

肩たたき用に使うそうです。

私たちが予想もつかないような作品がたくさんできて、とても楽しい一日でした。
つづく (小野)
- 2012/08/28(火) 18:00:00|
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木育カフェ・・・
カフェといえばお茶ですね
お昼時間に、煙山さんがお茶の準備をしてくださいました。

このアルミ製のカンカンは
「ケリーケトル」という湯沸かし器。
小枝や松ぼっくりでお湯が沸くというのがうたい文句です。
今回は、削ったばかりの白樺の皮を燃やします。
真ん中の大きな穴から燃料になる木端や紙などを入れます。
するとあっという間にお湯が沸きました。
そのまま持ち上げてお湯を注げば、はい出来上がり!

これは優れものです!
午後からは、お家のミニチュアをつくったり、ただひたすらろくろを回したり、
思い思いに生木を削ってもらいました。

最後に皆でつくったお家の交換会。
かわいい思い出の品ができました。
<皆さんの感想です>
・普段は機械を使ってものづくりをしているが、手でやるのも楽しい。
・いつもはわざわざ木材を乾燥させていたが、こういうやり方もあることを知った。
・これからの活動の広がりが楽しみ。
・自分の地元でもやりたい。
・みんなとても熱中していた。こういう機会を機に、木の親しんでもらいたい。
・遠く埼玉から来たかいがあった。
・低速で回るのが良い。すっかりはまってしまった。
・木の種類によって削れ方が違うのがわかった。
・一家に一台欲しい。
・グリーンウッドワークというカタカナに敷居が高い気がしたが、とてもシンプルな木工だった。
・木や森に接する仕事をしているが、今日のようなプログラムはいろんな気づきがあって楽しめる。
・3年前にグリーンウッドワークを知って、やっと巡り会えた。
・生の木を伐って触ることが今までなかった。楽しかった。
・廃校になった校舎でやってもらえて良かった。
・今後、いろんな可能性が生まれてくると思う。
つづく (小野)
- 2012/08/27(月) 18:00:53|
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8月18日(土)北海道むかわ町穂別において、木育カフェ・グリーンウッドワークin穂別が開催されました。
このイベントは北海道を拠点として活動している「木育ファミリー」が主催し、むかわ町穂別地区の旧小学校の木造校舎を利用して行われました。

今回私たちを呼んで下さった木育ファミリーの煙山泰子さんから開会のご挨拶です。

参加者は木育ファミリーの関係者、北海道が認定した
木育マイスター3名、地元の方々など総勢約25人。
教室に子ども達が使っていた机や椅子を並べて、まずはグリーンウッドワークのレクチャーから。

そのあと、生木を使った木工を体験してもらうために、校庭脇の林から木を伐り出します。
木育マイスターで樹木医の日月(たちもり)さんから樹木の説明をしていただきました。

今回使った木は、シラカバ、エンジュ、ミズキ

そして、初代「この木何の木気になる木」でお馴染みのハルニレ

枝を少しいただきました。
教室に戻り、ハルニレを割ってみます。

しかし、この木は非常に粘りがあり、マンリキだけではなかなか割れません。
急遽、別の木でクサビをつくります。

削り馬と銑があれば、クサビもお手の物。
どうにかこうにか割ることができました。

赤身が非常にきれいです。
その後、教室内でみなさんに足踏みろくろと削り馬の体験を楽しんでいただきました。

つづく (小野)
- 2012/08/26(日) 23:34:40|
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森林文化アカデミー教員の久津輪さんが
夏休み中に学生さんたちとつくった椅子。

ラダーバックチェアの背板を一枚にしてみました。
ラダーとは梯子の意味、一本梯子になってしまいました(笑)
これによって、背板の成形とほぞ穴開けの工程を
半分に短縮することができます。
この度、オイル塗装と座編みが完了しました。

ケンポナシの赤身がとてもきれいですね。
ちょうど腰のあたりにフィットしてすわり心地はバツグンです。
(小野)
- 2012/08/24(金) 18:06:09|
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8月16日付の北海道新聞に、グリーンウッドワークを活用した木育拠点についての記事が掲載されました。

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- 2012/08/16(木) 13:00:40|
- 新聞・雑誌記事
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先日、大阪の国立民族学博物館にろくろの調査に行ってきました。

まずは、学芸員の方に案内してもらい、収蔵庫に納められているろくろを実際に見せていただきました。
これは、ブータン王国のろくろだそうです。

各部品がどのように組み立てられ、どのような機構で動いていたかはわかりませんでしたが、世界各地に木工ろくろが分布していたんだと思うと心がワクワクしてきます。
驚いたのが、ろくろで使う刃物です。

よく見てみると、日本で使っていたカンナや、イギリスなど西洋で使われていたフックと全く同じ形をしていました。
秋田県で使われていたこれも「ろくろ」と呼ばれています。

実はこれ、漁で使う網を巻き上げるための人力のウインチです。
「回転するもの」に対して「ろくろ」という呼び名がついたものは意外と多いのかもしれません。
そして、この日特に見たかったのが、長野県飯山市で使われていた足踏み式の木工ろくろです。
初めに見せてもらったのがこの状態。

許可をいただいて部品の採寸や組立てを行わせていただきました。

午後からは、このろくろが実際に使われていた時の記録映像「信州の木地師」を見せていただきました。
少ない回転で非常に繊細な加工を行っている映像に、ただただ驚くばかりでした。
この、足踏み式の木工ろくろは、日本では明治から大正に掛けて使われていましたが、電動のろくろに取って代わり、現在ではほとんど見ることが出来ません。
このあと、日本の木工ろくろ研究の第一人者であられる、みんぱく外来研究員の木村裕樹博士とお話をする機会をいただきました。

木村さんは、日本各地に残る足踏み式のろくろを系統立てて分類し、当時の技術改良のプロセスなどを研究されています。
そんなろくろ談義に花が咲く中、森林文化アカデミーの久津輪さんは「電動のろくろが登場したことにより技術開発を止めてしまった日本の人力による木工ろくろを、再度現代の人にも使いやすいように改良し、普及したい。」と語っていました。
(小野)
- 2012/08/14(火) 23:36:03|
- その他
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5月に実施した静岡デザイン専門学校のスプーンづくり講座
仕上げと塗装を完了したスプーンの写真が届きました。
>>>5月のスプーンづくりはこちらから今年は拭き漆に初挑戦しましたが、
かぶれることなく仕上げることが出来たそうです。
学生さんには、スプーン制作レポートを提出してもらいました。

静デの平松先生は
「制作を通して学生が大切なことに気がついてくれるようで嬉しいです。」
と伝えてくださいました。
(小野)
- 2012/08/13(月) 08:32:45|
- ┗ スプーンづくり
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岐阜県立森林文化アカデミーものづくり講座では、
夏休みの期間中に1年生の学生と教官が課外授業として、
グリーンウッドワークの椅子づくりを行いました。
使った材は「ケンポナシ」

森の工房周辺に、ちょっと臭みの掛かった匂いが立ち込めました。

炎天下の中、6日間掛けてラダーバックチェアをつくりました。

普段乾燥した木を高速で回る木工機械を使ってものづくりを
している学生達は、いつもと違った木工のスタイルに
「合理的な木工の技術を学べて新鮮だった」という
感想を話してくれました。

グリーンウッドワークの技術を身につけたい方、
実は森林文化アカデミーに入学するのが一番の近道かも
しれませんよ。
>>>アカデミーのHP(只今来年度の学生募集中!)(小野)
- 2012/08/11(土) 22:05:44|
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北海道むかわ町穂別にグリーンウッドワークを活用した
木育の拠点が誕生します。
7月31日付の苫小牧民報に掲載されました

写真をクリックすると大きな画面に切り替わります
- 2012/08/09(木) 23:10:40|
- 新聞・雑誌記事
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KIプロジェクトをご存知ですか?
NPO法人KIプロジェクトでは「東北へ元気を!」を合言葉に東北地方へのボランティアバスの派遣、支援のために多くの人が参加できる
「チョコボ」の企画等様々な活動を行っています。
その中の一部門である「福島キッズわくわくプロジェクト」は、原発事故の影響で生活を制限されている福島の子ども達に「大空の下で思いっきり遊ぶ時間をプレゼントしたい」という想いから、スタートしたそうです。
8月6日から、岐阜県立森林文化アカデミーに福島県から訪れた約30名の親子が、保養のために滞在しています。

そこで急遽、子どもたちが自然体験で遊んでいる間に、お母さんたちにグリーンウッドワークを楽しんでいただくことになりました。
プログラムは木のお家づくり。
もちろん生木を割るところから始めます。

お母さんたちは時間を忘れて夢中になって木を削ってくれました。


出来上がったお家に着色仕上げを行います。
今日は実は「臭い三連発」です!
使った材料がケンポナシ。
独特の臭みがあります。
「犬の糞?猫のおしっこ??」
屋根には柿渋で塗装します。これまた臭い!

最後にアンモニア水で柿渋のタンニン成分を発色させます。
出来上がったお家たち。

福島のお母さんたちに喜んでいただけてうれしいひと時でした。
(小野)
- 2012/08/08(水) 13:01:01|
- ┗ その他イベント等
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八月八日は「ぎふ山の日」
8月8日に先立って、5日(日)に今年もJR岐阜駅前で
ぎふ山の日フェスタ2012が開催されました。
グリーンウッドワーク協会では、毎年定番の
指輪づくりを実施しました

昨年に引き続き参加してくれた親子は、
「去年は自分の指輪をつくったので、
今年はお母さんのをつくりにきた」
と話してくれました。
こんなに嬉しいコメントはありません!

参加者の方には、材料のリョウブの話や
電気の無かったころの木工の話なんかをしながら、
木について、森について、山について思いをめぐらせて
もらいました。

暑い中参加してくださった皆様、ありがとうございました。
(小野)
- 2012/08/06(月) 00:06:40|
- ┗ その他イベント等
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