時折風花が舞い散る郡上市明宝にて
森のスツールづくり研修二日目
座面に使ったのは樹齢300年の善兵衛桜。
一昨年不朽によって落下した太枝を製材した板がストックされていました。
まずは、乾燥したサクラの板に手回しドリルで穴を開けるのは一苦労。
お母さんの必死の形相をじっと見つめるお子さん。
「なんだかいつものお母さんと違う!」

ほとんど筋トレ状態で、息を切らしながらも、
午前中までに全員穴あけを完了しました。
午後からは脚の抜け防止のクサビづくり。
お母さんは生まれて初めて鉋を使ってるよってお子さんに語り掛けながら作業するお母さんも。

先週はおしゃべりしながらゆったりと作業できましたが、
本日は皆さん必死になって取り組んで(ここは反省点ですね!)、
少し時間が押しましたがどうにか全員完成まで漕ぎ着けました。

皆さんの感想は
・思い出の善兵衛桜で椅子ができた
・椅子に命を感じる

・道具の知恵がすごい
・脚の差す位置を色々試していい形になった
・思ったより大変だった
・木に触れるワクワクを思い出した
地域の方々が集う「ななしんぼ」の工房
若い人たちが集まってこれからどんどん楽しいことが始まりそうです。

(おの)
- 2023/02/21(火) 06:17:14|
- ┗ 椅子づくり
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津田教授に学ぶすばらしき菌類の世界
舞茸原木栽培と草木染
2日目は舞茸の菌接種と津田教授の菌学講座です!
きのう暗くなるまで染めたたくさんの生地が朝の森にはためいています。
同じコナラの染液✖️鉄媒染だけど、生地によって仕上がりがぜんぜん違って面白いですね。

さぁ、今日は念願の津田先生の講座です。
菌学、線虫学の専門家で岐阜県立森林文化アカデミー教授の津田教授。

参加者の皆さんも興味津々、それぞれに聞きたいことがいっぱいです。
きのこだけでなく、納豆や日本酒、里山の利活用など、さまざまな切り口から出る質問に丁寧にお答えくださいました。
きのこのさまざまな生活スタイルと、そのきのこに関わり、関わられながら暮らす生き物たちのお話し。
それぞれに思惑があって進化したのでしょうが、共生があれば寄生もあって、
長い時の中、全体でバランスをとりあっているのを聞くと、
なんだか自然と人の共生なんて、思いあがった表現のように思えてしまいます。

参加者からの問いに、時計を気にしながらも、言葉を選び丁寧にこたえていく津田先生。
汲めども尽きぬ豊かな知識に、笑ったり驚いたり、感動したりと、
あっという間の3時間半で、大満足の濃厚な菌学講座でした。
休憩の後はいよいよ舞茸の種菌を接種します。

作業するのはコロナ禍をきっかけに、温室クリーンルームから進化したクリーンベンチ。
長机3台を養生テープで固定した上に農業用の支柱を使ってつくるのですが、
スタッフそっちのけでわいわいとディスカッションしながら組み立てる様子が面白くて、
そっと見守っていたら、なんなく完成してしまいました。すごい!

クリーンベンチが出来たら3人1組になり菌の接種をします。
1人目はアルコールランプで消毒したスプーンで舞茸菌を瓶から取り出し、原木の上にのせます。
2人目は1人目のタイミングに合わせて、保存袋の洗濯バサミを外して袋を開きます。

3人目は、接種した袋をシーラーで閉じます。

その間、できる限り他の菌が入らないように、瓶や袋を開ける時間を短くしたり、
出し入れの時クリーンベンチの外の空気にふれる時間を減らすなど、細心の注意を払います。
その後の接種もスムーズで、初めてとは思えないチームワークの良さが素晴らしかったです。
この原木は5ヶ月ほど温かい室内で培養して、熟成させます。
梅雨の頃に森の木陰に新しい畑をつくって、ほだ木を土中に伏せこんで、
赤玉土や広葉樹の落ち葉をかぶせておきます。
そして秋になり、気温が20度を切る頃から発生が始まりその後1〜2週間は毎日舞茸が収穫できます。
ろうきんの森には舞茸畑が4ヶ所あり、7年分の原木が埋めてあります。
同じほだ木で3~4年間、毎年秋に収穫できるので、秋は大忙しなのです。
参加者のみなさんも一袋ずつお持ち帰り。
ご自宅で同じように育てて、うまく発生すれば秋には古城山舞茸が収穫できます。
みなさん赤ちゃんを抱くように大切にお持ち帰りされました。
大切に育ててもらえると良いですね。
秋にはうれしい報告が届くのを楽しみにしています。
津田先生、長い時間ありがとうございました。
また秋の舞茸収穫ときのこ講座でお会い出来るのを楽しみにしています。
(ばきちゃん)
- 2023/02/20(月) 06:36:17|
- ┗ 舞茸連続講座
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早朝5時、原木の煮沸殺菌がはじまりました。
昨年までは連続講座として原木の伐採、玉伐りから行っていましたが、
今年はコナラの原木を15cmに玉切りして、
ドラム缶に並べて詰めるところまでスタッフが事前に行っています。

この日のために小野ちゃんが照明を設置してくれたので、準備もスムーズです。

昨年、「世界のナイフショールーム山秀」×「大人の秘密基地」コラボ企画で、
九州で活躍されていらっしゃるJapan Bushcraft School official instructorの"やっし"こと三浦靖司さんの講座に参加して、
メタルマッチの着火を学んできた小野ちゃん。
仕舞い込んでいたメタルマッチを探してきて、
一年越しで着火にチャレンジ!
見事成功✨

8:30、温度は98.6℃まであがりました。

10時には愛知県や関東から参加者の皆さんが集まり、
いよいよ舞茸原木栽培ド草木染講座スタートです。

朝5時から準備して着火、
8時半にようやく沸騰しはじめ、
6時間後の14時半には袋詰がはじめられました。

皆さんスタッフより手際が良くてあっという間に終了。

今年は原木94本、合計で35袋出来上がりました。

合間をぬって草木染の準備。

原木のコナラを6時間も煮沸するので、かなり濃い染液になります。
下地処理(濃染処理)した生地はしっかり染まってハッキリした茶色になりました。

これに鉄媒染をしてグレーに染めわけ。
舞茸連続講座は染液がたっぷりあるので、
板締めしぼりや輪ゴムしぼり、
ビー玉を使った絞りなど、様々な染め方を試せます。

みなさん日が暮れるまで染めを楽しんでいました。
今日は見学に来てくださった方からスライス干し柿や落花生など、たくさん差し入れをいただきました。
ローゼルを使ったハイビスカス・ティーもいただいたので、ちょっとだけ染めてみると、なんとも鮮やかなピンクに。

オシロイバナやバタフライピーの種もいただいたので、育てて染めるのが楽しみです。
さて、みなさんが煮沸殺菌して袋詰めしてくださった原木は、一晩冷まして、明日の午後から植菌します。
その様子は次のブログでご紹介いたします。
(ばきちゃん)
- 2023/02/19(日) 06:28:24|
- ┗ 舞茸連続講座
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森の中でグリーンウッドワーク三昧の3泊4日
ゴッホの椅子づくり合宿 in佐久市(大自然のひろば)
これまで4期開催してきたククサづくり連続講座の中で「次は椅子づくりがしたい!」という声があがり、3期生のシゲさんこと高森茂範さんが、うちでGWにやりましょうと手をあげてくれて「ゴッホの椅子づくりin佐久市」の開催が決まりました!
会場はシゲさんの「NPO大自然のひろば」が長野県佐久市に所有する広大なフィールド。周りには動物と野鳥しかいない、とても素晴らしい環境です。
昨年末に下見を兼ねてお邪魔しましたが、標高1050mの唐松林にログハウス・ホール(40畳ロフト付き)・キャビン・木工作業小屋・倉庫などがあり、とてもセルフビルドとは思えない立派な建物でした。
今回つくるのは、画家のゴッホが描いたことから、日本で「ゴッホの椅子」と呼ばれるようになった素朴な椅子。
多くの工芸家や芸術家を魅了してきたすべての椅子の原型とも言える椅子です。
スペインのグアディスという町でつくられてきた伝統的な椅子を当時の手法のままに、大自然のひろばの唐松を伐ってつくります。
受講料には宿泊費(施設利用料)と3日夕食から6日の昼食までの9食が含まれています。
椅子づくりのほかにも日帰り温泉(実費)や、グリーンウッドワークのビデオ鑑賞、森の散策、4種類の薪割りなども楽しんで頂ける予定です。
各施設には薪ストーブも設置してあるので、ゆったりとした時間で思う存分グリーンウッドワークに没頭できると思います。
水道が無く雨水タンクの水利用という点で、多少の不便はあるかもしれませんが、それも含めてグリーンウッドワークにどっぷりつかる4日間の合宿を楽しみましょう!

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◆開催概要
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日時:2023年5月3日(祝・水)〜 6日(土)の4日間
会場:NPO大自然のひろば(佐久市内山荒船不動尊下)
受講料:47,000円(3泊4日の宿泊費・食費を含む)
対象:大人(全日程参加できる方)
定員:10名(先着順)
講師:小野 敦
主催:NPOグリーンウッドワーク協会
共催:NPO大自然のひろば
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お申し込みについて
━━━━━━━━━━
こちらのお申込みフォームからお申し込みください受付期間は開催日の1週間前(先着順)までです。
https://forms.gle/gVWM3Bs1YK84gjRx9フォームからのお申込み確認後、振込先のご案内をお送りします。
・システム上、定員以上のご予約を受け付けてしまう可能性がございます。
・定員を超えてからご予約が確定してしまったお客様には、そのままキャンセル待ちでの受付とさせていただきます。その場合、必ずメールでご案内させていただきます。
・ご予約確定メールが届かない場合は、ご連絡ください(迷惑メールに振り分けられている可能性もございます)

申込期間:2023/02/15 00:00 〜 2023/04/26 23:59
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キャンセルポリシー
━━━━━━━━━
申し込み後、やむを得ない理由によりキャンセルされる場合は事務局までご連絡ください。
キャンセルのご連絡日により、下記の通りキャンセル料を申し受けます。
① 8日前まで…キャンセル料は発生しません。
②7日前から3日前まで…受講料の50%
③2日前から当日…受講料の100%(連絡なしの不参加含む)
お席を確保し事前の準備を整えてお待ちしておりますので、予めご了承ください。
※返金にかかる決済手数料・口座振込手数料はお客様負担とさせていただきます。
※返金方法はご入金時の決済手段や時期によって異なりますのでその都度ご連絡いたします。
※当法人の都合での講座中止に関しては全額返金いたします。
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注意事項
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▶ 子ども料金は小学生以下を対象とします。(乳児は無料)
▶ 申込が定員の半数に満たないときは開催できない場合があります。
▶ 開催日の1週間程前に詳細のご案内をメールにてお送りします。
持ち物や駐車場の場所等はそちらでご確認ください。
▶ 開始時刻の10分前までに開催場所にお集まりください。
▶ 動きやすい服装でお越しください。(サンダルスカート等はご遠慮ください)
▶ 参加費には保険代金を含みます。
▶ 傷害保険に加入しておりますが怪我等には十分ご注意ください。
- 2023/02/18(土) 10:30:55|
- 森工塾・講座のご案内
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郡上市明宝ものづくり工房ななしんぼで
森のスツールづくり研修が開催されました。

標高400mの明宝はまだ雪国でしたが、
春のような陽気で工房の中はぽかぽか暖かく、
快適に作業できました。
まずはスツールに使う座面と脚の材選びから。
事前にストックされた材がいっぱいあって、
よりどりみどりで迷っちゃいます。

初めて使う手回しドリルには悪戦苦闘しましたが、
お子さんと一緒にノコギリ使ったり、
お茶しながら普段の活動のお話ししたり、
道の駅でたい焼き買って子どもたちと遊んだり、
子どもが寝ている傍らで座面の板をひたすら磨いたり、
なんと穏やかで充実した時間なんでしょう!

最近は時間に追われる忙しい講座が多くって・・・・・
グリーンウッドワーク協会が活動を始めた当初は、
会員のみんなで集まって、
毎月研修会を開いていましたが、
その時もこんな感じでゆったりアットホームな時間が流れてたねって、
主催者でグリーンウッドワーク協会創設当時からの仲間でもある弥生ちゃんと
昔を懐かしんでいました。

今日は座面と脚四本の部材が完成。
一週間後に組み立てます。
これまでずっとこのミルクスツールづくり講座を
ななしんぼでやりたいねって言い続けてはや十数年。
ようやく念願が叶いました!

次週に続く(おの)
- 2023/02/18(土) 06:11:16|
- ┗ 椅子づくり
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古城山イベント「薪づくり体験」が開催されました。
このイベントのこだわりは、必ず木の伐採から始めること。
スタッフのお二人が、シラカシとコナラを伐採。

細いシラカシはツルを残した後、参加者のみんなでロープを引っ張りながら徐々に倒します。

太いコナラはツルを一気に切ることにより勢いよく伐り倒されました。

40cmに玉切りした丸太を、みんなで協力しながら搬出。
薪割り機と斧でガンガン割っていきます。

本日のシェフのランチは根菜ゴロゴロの生姜入りカレー。
今日もおかわりでお釜は空っぽになりました!

普段はここで終了となる場合が多いのですが、本日は午後からも割った割った!

たくさんできた薪はみんなで山分けです。

〈お昼ご飯の感想は〉
いろんな具材か入っていて美味しかった。
冬瓜が入っているカレーは初めて、これはありだなと思った。
たっちゃんが作ってくれたのならなんでも美味しい。(シェフのご近所さんが参加してくれました)
生姜が入っていて体があったまって良かった。
里芋が美味しかった。
〈薪づくりの感想は〉
木の重さを十分に堪能できた。予想以上に重かった。
薪を割るのは大変だけど楽しかった。
ツルを残して少しずつ倒れるのが良かった。
ピンポイントで狙いを定めて倒すのがすごかった。
濡れた地面はよく滑る。それでも整備されていない山はもっと大変なんだろうなと思う。
普段できない体験ができた。

〈スタッフの感想は〉
山側として、消費者の顔が見えるのがいい。
私も、シンプルだけどいいイベントだなって思います。
(おの)
- 2023/02/17(金) 06:44:56|
- ┗ その他イベント等
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必要な道具がそろって
技術が身につく
ククサづくり連続講座4期生
1月28日 (土)は
3回目のナイフワーク応用編
「スプーンをつくる」です。
この講座は
斧の使い方やナイフワークを
ひとつずつ身につけ
順番にスキルアップしながら
基本となる技術を学び
最終回にはキャンプブームで人気の
ククサ(木のカップ)をつくります。
この数日は強烈な寒波が
日本列島に流れ込み
広く大雪をもたらしています。
みなさんがお住まいの地域は
大丈夫でしたか?
美濃市は思ったほどの雪はなく
道路もほとんど残っていませんが
峠越えの道の日陰や橋のうえなどは
凍っていてツルツルでした。
この日もまた冬型の気圧配置が強まり
寒気が流れ込んで冷えこみました。
前回は大雪で2人の方が参加できず
朝から雪かきに追われて
大変な1日でしたが
無事に時間通り全員集合できて
ほっとしました。

1回目の斧
2回目のストレートナイフに続き
今回の道具はフックナイフ。
材料は10月に伐った
山桜の真空パックです。
パックをあけるとほんのり桜の香り
これに型をあてて写し取り
さっそく斧でハツっていきます。

ひとつきぶりで
はじめは慎重な感じがしましたが
慣れてくると
思い切りよく斧が使えています。

少し欠けてもリカバリできれば大丈夫。
基本が出来てくると応用もできます。
午前中は写した型の線にそって
大体の形を削るところまでで
終了しました。
お昼ご飯のあとは毎度お馴染み
「スプーンを味わう」おやつタイム。
今回はチョコレートババロアにしました。
あくまでデザートではなく
スプーンを味わう!

集めたスプーンコレクションから
気になるスプーンですくって食べて
感触を五感で味わいます。
スプーンって思ったより彫ってないんだ
とか
このくらいの幅がちょうど良いね
なんて感じたことをシェアします。
スプーンのことを真剣に考えるなんて
これまで意識したこと無かったので
これからスプーンを見る視点が変わりそう
なんて声もいただきました。
午後からはスプーンの裏面を斧でハツり
全体の粗削りが終わったところで
いよいよフックナイフの作業にうつります。

フックナイフがうまくあたるまでは
苦しい時間ですが
こういうとき不安そうな参加者さんに
絶妙な声かけをする小野ちゃん。
ひとことふたこと持ち方をアドバイスすると
これまでうまく彫れずに苦労していた方が
あれ?出来たかも!
って削れるようになります。
サポートスタッフをしていて
いちばん勉強になる瞬間なので見逃せません。
早い人は仕上げ削りに入っていましたが
この日の桜はかなり堅くて
あと一歩のところで終了時間に。
続きは宿題となりました。

この講座は初回に必要な道具が揃うので
家に持ち帰って続きを仕上げたり
講座の間もいろいろ試して
次の授業に見せあったりできるのも魅力です。
ナイフワークの上達に近道はありません。

これまでの3ヶ月で斧だけでなく
ナイフの扱いも少しずつ上手くなっているので
授業のない日もぜひ
たくさん削って楽しんでください♪

連続講座次回はパン皿の予定です。
現在半年ごとに開催しているこの連続講座
森工塾2023前期は一旦お休みして
次回の募集は今年秋以降の予定です。
興味のある方はぜひ
オンラインストアの「再入荷お知らせ」に
登録しておいてくださいね☆
(ばきちゃん)
- 2023/02/16(木) 06:07:41|
- ┗ スプーンづくり
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グリーンウッドワーク講座
海上の森【里山の木でつくる暮らしの道具】のスツールづくり
2日目は座枠と貫の仕上げです。

ホゾはテノンカッターというえんぴつ削りのような大きいカッターで削るので、
テノンカッターに入るサイズまで銑で削ります。

できた人からどんどんローテーションして、
ホゾを削ったら、銑でおおまかに整え、
南京鉋を使ってなめらかな曲線になるまで削ります。

シュルシュルと細いバネのような削くずが出てきて気持ちいい!
こんなに楽しいことはない。
無心になってピカピカの面ができるまで削っていきます。
早い人は午前中にはほぼ脚と貫、座枠がそれぞれ4本ずつ仕上がりました。
まだの人にはちょっと焦らせてしまったので、
みなさんお昼ご飯を早めに切り上げ続きの作業に入っていました。

それぞれの部材が仕上がったところでいよいよ組立です。
グリーンウッドワークの特徴として、
前もって乾燥させた座枠と貫のホゾを生木の脚に打ち込むことで、
脚の乾燥がすすむにつれホゾ穴が収縮して丈夫になります。

みなさん真剣に頷きながら説明を聞いて、
2人ひと組になって組立をしました。

グリーンウッドワーク海上の森のスタッフと学生ボランティアさんのサポートあって、
無事全員組み上がりました。

昨日まで森に立っていたヒノキがとうとうスツールのカタチになりました。
みなさんフレームが出来上がってひと安心といった様子。
来週はカラフルなアクリルテープで座面を編みます。

小野と椿は今回までで、次回の講師はグリーンウッドワークラボの加藤慎輔さんです。
完成した椅子が見られないのは残念ですが、
参加者のみなさんの喜びの輪が広がって、
愛知のグリーンウッドワークの新しいベースになっていくのが楽しみです。
(ばきちゃん)
一週間後完成しました!
こちらが完成写真です
↓グリーンウッドワーク海上の森のブログ
こちらをクリック
- 2023/02/15(水) 06:28:37|
- ┗ 椅子づくり
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グリーンウッドワーク講座
海上の森【里山の木でつくる暮らしの道具】のスツールづくり (3日間)がはじまりました。
先ずは近くの山に出かけてヒノキを伐採するところから。

チェーンソーで伐倒したあと、スツールの大きさに玉伐りします。
年輪を数えてみたら68才。

参加者のみなさんが生まれる前からこの森を見つめてきたヒノキが3日間かけてスツールに生まれ変わります。

工作室に戻りマンリキや斧で割ってみると、スパーンと真っ直ぐに割れてくれます。
一日中削って削って、脚4本を先細りの八角形まで仕上げました。


翌日に続く(ばきちゃん)
- 2023/02/14(火) 05:48:21|
- ┗ 椅子づくり
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1月15日は、三重県多気町のVISONにあるkiondさんで木のスプーンづくり講座でした。

はじめてのグリーンウッドワークや、
斧が苦手な方におすすめの削り馬のスプーンづくり。

桜の小径木を割るところからはじめて、
3時間ほどでスプーンを削りました。





(ばきちゃん)
- 2023/02/13(月) 06:06:41|
- ┗ スプーンづくり
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みの木工工房FUKUBEでの
今年最初のろうきん森の学校 森工塾の講座は
足踏みろくろで器づくり
埼玉、大阪、長野、愛知、岐阜と
5県から集まった参加者のみなさんが
一日中足踏みろくろと向き合い
ちいさな木のボウルをつくりました。

うまく刃物があたり
シュルシュル~っと細長い削り屑が出るまでは
ひたすら耐える時間ですが
削れたときの気持ちよさは格別です。
人力だけで器を挽き上げるので
これを苦行ととるか
堪らない心地よさにハマるかは
初挑戦のその日にはわからないかもしれませんが
ろくろの楽しさを知って
またやりたいという方が増えたら何よりです。

わたしをはじめ足踏みろくろ好きな仲間の
聖地巡礼のようになっている福島の井丸さん。
毎回足踏みろくろ講座では
わたしの井丸さんコレクションを並べては
足踏みろくろの器づくりの先にある
超絶技巧の世界を垣間見ていただくのですが
今日はその聖地に足繁く通われている
中津川の原さんが遊びにきてくださって
お手製の五平餅を振る舞ってくださいました。

お互いのお休みのタイミングが合わず
なかなかお会いすることが叶わなかったので
器づくり講座の日にお会いできたことや
井丸さんのところで学んできたことを
原さんと共有できるのがうれしくて
暗くなるまで引き留めてしまいました。

次回はぜひ原さんのところにお邪魔します!
美味しい五平餅をありがとうございました!
(ばきちゃん)
- 2023/02/12(日) 06:24:15|
- ┗ 器づくり
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前日の横浜市旭区の川井緑地での講座が終わった後、
神奈川県西部の西丹沢に移動しました。
1月8日(日)
NPO法人足柄丹沢の郷ネットワーク主催のグリーンウッドワーク講座
「生木を削って我谷盆づくりて事始め!2023」が開催されました。
会場は丹沢湖のほとり、旧山北小学校の食堂をお借りしました。

丹沢湖といえばダム湖。
そう、我谷盆もかつてダムに沈む前の我谷村(わがたにむら)で作られていた木のお盆です。
本日一日で完成を目指すために、今回もクリを予め製材して真空パックした材を用意しました。

あえて節のある材を選んでくださったり、
勢いよくノミを入れすぎて欠けてしまったりと
個性溢れる十人十色の我谷盆が出来上がりました。

〈参加者の皆さんの感想です〉
一日があっという間に終わってしまった。
体験する前はあまりいい意味でなく素朴だなと、
スタイリッシュじゃないなと思っていたけど、
自分でやってみて木目が波を打つように美しく、
綺麗なんだなって我谷盆というものを見直した。
道具を使うのが難しい。
見本みたいにノミ跡が真っ直ぐできなくてヤキモキしたけど、
出来上がると味があっていい。

縁が割れてしまったけど、
そのお陰で緊張感があっていい感じに仕上がった。

ノミを使うグリーンウッドワークは初めてで、やることの幅が広がった。
お盆として使える大きな我谷盆が作りたい。
最後のかんながけが楽しくてはまってしまった。

ストレス解消になった。
ノミやカンナを使って大工さんみたいだったけど、
完成したものはアートになった。

〈作った我谷盆を何に使いますか?〉
携帯置き
メガネ置き
自分のお店を持ったらお会計のお皿にしたい
私もカルトン(会計のお皿のことをそう呼ぶそうです!)
万年筆置き
グリーンウッドワークで制作したものを飾りたい
コーヒーカップを乗せたい
・・・・・・
家でもっともっと作りたいと、ノミを購入してくださる方も!
我谷盆はやっぱりみんなを虜にしますね。
2023年もここ西丹沢でグリーンウッドワークの暮らしの道具づくり講座が開催される予定です。
皆さん、またお会いしましょう。

(おの)
- 2023/02/11(土) 05:48:10|
- ┗ その他イベント等
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2023年1月7日(土)
今年最初の出張講座は横浜
途中、雄大な富士山が出迎えてくれました。

到着したのが横浜市川井緑地
NPO法人よこはま里山研究所-NORA-が拠点にしている里山です。
昨年に引き続き、二度目の訪問となりました。
今回はNPO法人足柄丹沢の郷ネットワークの協力のもと、
次世代を担う人材育成事業として、
グリーンウッドワークの基本とヘラづくり、
途中、スプーンづくりの実演、

早く終わった方にはマイマレットづくりにも取り組んでいただきました。


1月とは思えない暖かさで、
材料調達から木工作業まで全て森の中で活動ができる最高の環境となりました。

使った木はこの森の代表的な樹種のシラカシとムクノキ。

早速皆さんに割ってもらいましたが、
カシは素直に割れてくれましたが、

ムクは繊維が絡まってなかなか手強いことこの上ない!

削ってみると、
カシは逆目がめくれて上手く南京ガンナがかからなかったりと、
樹種の特性を感じ取ってもらえたのかなと思います。

お昼休みの雑談の中で参加者の方から、
「グリーンウッドワークを伝える立場になりたい。」
「会社をリタイヤした男性たちの居場所としてグリーンウッドワークはいいのでは」
「ボランティアの活動として取り入れられないか」
「自分はグリーンウッドワーク講座を長野の森で主催しようとしているが、
冬は雪で閉ざされてしまうので、今回の活動に参加した。」
スタッフ側としてはこんなコメントを頂けたらしめしめといった展開ですね。
「今回は、そんな人のための講座です。是非一緒に活動しましょう!」
穴を開けて、紐を通して出来上がり。

昨年のワークショップで作ったクリのヘラを第一線で使ってます!
なんていう報告も嬉しかぎりです。

〈参加者の皆さんの感想です〉
穏やかで暖かく楽しくできた。
森の空気は気持ち良い。
鳥の声が聞こえて贅沢な時間。
雨の予報もあったが、屋外でできて良かった。
丸太からこんなものができるのが素晴らしい。
楽しく気持ち良い一日が過ごせたのが良かった。
南京ガンナのコツがまだまだわからない。
もう少しやってみたい。
うまく作ることができず、
ずっと何をやっているのかわからない気持ちだった。。。機会があればまた挑戦したい。

〈NORAスタッフの感想です〉
ここ川井緑地の木が使えるのが良い。
いろいろ知らなかったことを教わることができた。
スタッフなのに自分が一番楽しんだかも。
ヘラづくりは二回目だが、
今回は妻からのリクエストに応えて左利き用を作った。
木を相手にするということで
、樹種の特性による違いや、
南京ガンナでも荒削り用と仕上げ用で違ったり面白かった。
途中でみんな無言の時間があった、集中する時間がいい。

・・・・・
この後、毎月このメンバーを中心に
定期的にグリーンウッドワークの活動日を設けて、
次回6月3日に報告会を開催する予定です。
この川井緑地でグリーンウッドワークの活動が根付いていくのを楽しみにしています。

(おの)
- 2023/02/10(金) 06:17:51|
- ┗ その他イベント等
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《2022年後期 ろうきん森の学校 森工塾 》
ククサづくり連続講座 ②12月24日 (土)
ナイフワーク基本編
道具:ストレートナイフ
ホワイトクリスマスとなった
ククサづくり連続講座の2回目。

大雪にも負けず集まってくださったみなさま
ありがとうございます。
朝からほんとにお疲れさまでした!
2回目の今回は
安全で効果的にナイフを使うための基本となる
13のナイフワークを身につけていただきます。
まずは斧で割ったヤマザクラで
様々なナイフワークを練習します。

グリーンウッドワークのみならず
ナイフを使うなら覚えておくと損はない!
使い方によっては斧と変わらないくらい
ガシガシ削れちゃいます。
ひととおりのナイフワークを練習したあとは
バターナイフを削ってもらいました。

削る場所に合わせて削り方を変えるのですが
やってみるとなんだっけ?
さっきやったばかりなのに???となります。
わたしもこれまで参加したみなさんもそうでした〜😆
習うより慣れるのがいちばん♪

はじめは覚えられなくても
やっているうちにだんだん身についてきますよ。
おやつタイムには恒例の「道具を味わう」
実際にバターナイフを使う時どうやっていたかな。
どんな形だと使いやすい?

暮らしの道具ってふだんはそんなに意識することなく
使っているのですが
観察してみるといろんな発見があります。

スプーンやターナー、おたま、しゃもじなど
暮らしの道具をつくる側になったとき
美しさだけでなく機能的な使いやすさが
わかっているって、とっても大切なのです。
次回のスプーンにむけて、ふだん家で使っている
使いやすいスプーンの観察を宿題にしました。
今回のヤマザクラはつるんと樹皮が剥けたので
おまけのプチワークショップとして
モーラ106ナイフのシースづくり。

グリーンウッドワークをやっていると
同じナイフの方が多いので
自分だけの鞘をつくるのも楽しいんです。
1日で完成しないので講座としてはやらないのですが
わたしや小野ちゃんが使っている
〇〇〇ナイフ(イワナイフ、バナナイフなど)の
木のナイフシースづくりもいつかやりたいですね。

1時間押しでのスタートでしたが
みなさんとても上手くナイフを使えていて
それぞれ普段使いのマイバターナイフと
素敵なヤマザクラのシースが完成しました。

感想は…
・実際に使って食べてつくっていくのが楽しかった。
・我が家初のバターナイフになりました。
・今日も楽しくつくらせてもらった。細かいところができない。
・できないところがわかってくる。
・楽しかったです。木を削って、はじめて一つの道具をつくった経験になった。
・この間よりナイフがうまくつかえた。
・やっと実用できるものができたのがうれしかった。

年内の森工塾の講座はこれで最後。
みなさん、良いお年をお迎えください。
(ばきちゃん)
- 2023/02/09(木) 06:25:40|
- ┗ ろうきん森の学校
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水曜日のろくろ挽き
ろうきん森の学校 森工塾「足踏みろくろで器づくり」講座
12月14日(水曜日)
平日にもかかわらず、東京、大阪、京都からも、
仕事の都合をつけて5名の方が参加して下さいました。

午後の昼下がり、シュルシュルとろくろを挽く音だけが会場に響きます。

長く削り屑がシューっと
ああ、幸せの時。

やっぱり足踏みろくろって楽しい!

しかし、ヤマザクラは手強かった!
5時ギリギリでろくろを挽き終えることが出来ました。
滅茶苦茶体力を使いましたが、みなさん揃って満足な笑顔😊

感想は、、、
思った以上に繊細な作業だった
体力も使うが、感覚的なところも使う。
何度も何度もトライして、継続してやっていきたい。
初めてやってみて、午前中は踏むのも刃の角度も考えることがいっぱい。
それでも午後から一瞬感覚が掴めた。
これからも、いろんな形の器を作ってみたい、
頭も体も使った体験だった
最初のカツカツ刃が当たる音は、
鉄橋を渡る電車に揺られる音のようで心地良い。
そのあとシュルシュルと削れる音が気持ち良かった。
この器に何を入れますか?
・ちょっと底が薄くなっちゃったので、サラダボールとして使いたい
・豚汁
・抹茶茶碗
・芋の煮っころがし
・どんぶり飯

とっても心地よい一日でした。
参加者の皆さんありがとうございました。
(おの)
- 2023/02/08(水) 06:18:05|
- ┗ 器づくり
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森を楽しむ グリーンウッドワーク教室
長野市でククサづくりの2日間!
2日目
\
予報どおり朝目覚めると雪!
会場の窓の外には白樺についたヤドリギが見えて
実の黄色がいっそう目立ちます。

北欧には冬の到来で寒さに凍えた妖精達が
真冬でも葉をつけたまま耐えているヤドリギを頼って
その枝に移り住むという伝承があったり
北欧神話にも重要な役割で登場するヤドリギ。
縁起が良い木としても知られていて
花言葉は「困難に打ち克つ」 なんですよ。
そんなヤドリギに見守られて2日目がスタート。
みなさんのククサが無事完成しますように!
今日はひたすらナイフワークで仕上げます。

ここにきて
「もっと最初に斧で大胆にハツっておけばよかった〜」
って声も。ですよね〜。
とはいえ、カップを彫ってしまったので
あまり衝撃を与えると割れてしまう危険も。
ノコギリを入れたり斧で慎重にハツったりして
それぞれのペースで仕上げていきます。

雪が降りしきる中、静かに削る音だけが響き
みなさん黙々と集中して削って
午後のお茶の時間にはだいたいの形が出来ました。

今回全員同じ型紙を作ったはずなのに
完成したククサのバリエーションの豊かさにびっくり。
なんだか良い感じに自由なカタチに遊んでくれたのは
グリーンウッドワークはじめての大学生さん。

聞けば中学生の頃から盆栽が趣味だとか。
美濃でやっているククサづくり連続講座4期生の方も
大胆なアシンメトリーに仕上げていて
縄文土器のようなユニークなククサになりました。
こういう感性、ほんとに羨ましいです。

━━━━━━━━━━━━
みなさんの感想は…

はじめはそんなに大変じゃないだろうなと思っていたけど、やってみると終わりがない。
隣の芝生が青く見えたり、やろうと思ったら際限がない。
どこまで追求できるかわからないけど、楽しかったです。
凸凹になったりしたけど、楽しかった。
何年もやりたかった念願のグリーンウッドワークができた。
家族を巻き込んで参加できて途中子どもが飽きちゃうこともあったけど、楽しかった。

長野市のグリーンウッドワークの講座に3回とも参加して、ようやくちゃんと形になった。
自分なりにはよくできたと思う。納得できた。
自分との戦いと思っていたけど、戦いじゃなかった。
自分でどこまでできるか追求していきたい。
これからのライフワークになると思う。
木を削ったのは初めて。
最初の木のかたまりを置いた時のゴトって重い音が、
削っていくうちにだんだん高い音に変わっていって、それが心地よかった。
200キロ走って来て参加してよかった。
同じテーブルの隣で芸術が爆発していた。笑
前回の椅子講座から参加。ククサは最初からつまづいて難しかった。
割れたりしたけど、形を整えるのは集中してできて楽しかった。
とても楽しかったです。
グリーンウッドワークは生の木で、電動工具無しでできるのがすごい。
また来年もぜひ長野市でやってほしい。

こういう講習会は初で、みなさんが予想以上に出来ていてびっくりした。
はじめてなのでうまくできたところもあったし、下手だったりもしたけど、
誰かにプレゼントするっていう考えやあげたい人がいることが素敵だと思った。
斧が苦手でかなり分厚いところからナイフワークだったので、
みなさん上手で驚いた。
お箸の漆塗りを仕事にしているので、ククサに漆塗りたいかたはぜひ。
遠くから参加できて感謝。
夕張メロンククサを戻ったらつくりたい。
北海道でもククサ講座をやります!
グリーンウッドワークはつくるのも楽しいけど、
全国から集まった皆さんと一緒にできるのがやっぱり楽しい。
みんなが自分のと違う形になっていくのが楽しかった。
ものづくりをするという同じ目的で集まった人達と一緒できたのがよかった。
ククサは誰かにプレゼントすると幸せになるというのが素敵。
わたしも未来の孫にプレゼントしたい。
3回参加してみて、グリーンウッドワークは高価な機械使わなくても誰でも作れるし、
つくったものを自分が生活の道具に使えるのが良い。
材料も身近な里山にあるもので良くて、貴重な体験ができた。
小野先生の教え方も上手なので凄く良かった。

━━━━━━━━━━━━
感想にもあったように、ククサって終わりがなくて
自分で「ここまで」と決めるのは難しいですが
削ることそのものをじっくり楽しめるところが良いので
まだ少し削るところが残っている方も
この冬の楽しみとして自分のペースでぼちぼち削って
ゆったりと仕上げてくださいね。

(ばきちゃん)
- 2023/02/07(火) 06:05:11|
- 講座の実施報告
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森を楽しむ グリーンウッドワーク教室
長野市でククサづくりの2日間!
1日目
\
長野市が森林への理解と関心を育むため
森林環境譲与税を活用した
森林とふれあい体験事業の一環として
グリーンウッドワーク教室を開催。
10月のスプーンと指輪づくり
11月のイグサのスツールづくりに続いて
先週土日に行われた3回目はククサづくり。
森林環境譲与税のおかげで2日間で4000円と
通常よりかなりお値打ちにご参加いただけたので
募集人数の15人を上回る18人の参加となりました。

ふだんの講座は多くても12人くらいなので
この人数でのグリーンウッドワークは壮観です。
初日はみなさんに型から作っていただきます。
前回長野市で伐採して頂いた桜は美濃に持ち帰って
製材して真空パックにして来ました。
材料に型を写しとったら持ち手の際にノコ目を入れて
斧で割ってからカップをノミで彫ります。

ここでの衝撃がのちのちに響くので
斧をしっかりキープして慎重に割ります。
みなさん彫る作業は早かったのですが
ノコ目が深すぎたり位置がズレていたりで
後からハツるのが大変そうです。
これは型を修正しなくてはダメですね。
外形はほぼアックスワークです。

ククサは持ち手の形を凝ったり穴を開けたりと
型通りでなく案外自由にできるのも楽しいです。

木工やグリーンウッドワーク経験がある方は
1日目で完成されていました。

講座はゆっくりの方のペースに合わせて進みます。
全体の形を大まかにハツったところで初日は終了。
会場は今回も飯綱高原のアソビーバナガノパークさん。
食事も出来て泊まれる環境で心置きなく
グリーンウッドワークが出来るってありがたいですね。
なにより一日中削ってすぐ温泉に行けるのは最高です。
遠く北海道や東京、岐阜からもリピーターの方が参加
久しぶりの再会もあって楽しい1日目でした。
(ばきちゃん)二日目に続く
- 2023/02/06(月) 06:02:19|
- 講座の実施報告
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今年もやってきました!
自然育児 森のわらべ多治見園
オオタカ(年長組)さんの木工教室

クリスマス会でプレゼントされるナイフで鉛筆が削れるようになるための第一歩。
安全なナイフの使い方と、ナイフの便利さ、楽しさを学んでもらいます。
お話の後は今朝きりたてのキリの小枝を使って皮むき体験。

流石森のようちえんの子どもたちは体幹がしっかりしていますね。
すぐにコツを掴むと長い削り屑をいっぱいつくっていました。
シューっと削れると気持ちいい!
ここで「もっと削りたい!」っていう女の子と、「もう遊びたい」っていう男の子。
子どもは正直ですね!

それでも投げ出すことなくみんな真剣に取り組んでくれて、こちらの予想を上回る素敵なお人形ができあがりました。


午後からはおひさまハウスに場所を移して大地組さんに取り組んでもらいました。

小学生の子どもたちは想像力も豊かです。
マフラーを巻いたり、尻尾をはやしたり、手足を付けたり、よりイキイキとしたお人形たちが出来あがりました!




楽しい!楽しい!と言いながら、これも削っていい?あれも削っていい?次はいつ来るの?
って、嬉しい反応がいっぱい。

こちらも講師冥利につきます!
あゝ、楽しかった!
私たちが子どものためのナイフワーク研究に取り組むきっかけとなったこの木工教室も、今年で3年目。
毎年呼んで下さる森のわらべスタッフの皆さん、本当にありがとうございます!

そして、今年もやります!
3月18日(土)・19日(日)の二日間
【大人向け】子どものためのナイフワーク講習会「子どもに安全なナイフワークを教えたい」「基本的なナイフの扱い方を知りたい」など、子どもに関わりながらナイフを使っているすべての大人のための講習会です!
↓申込みはこちらから
【大人向け】子どものためのナイフワーク講習会申し込みサイト
残席残りわずかとなっています。
(おの)
- 2023/02/05(日) 06:37:22|
- ┗ その他イベント等
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福島からの帰り道
高崎市染料植物園に立ち寄りました。

日本の染織文化やその魅力を
染料植物とともに紹介する
全国でも珍しい施設です。

園内には古代から現代へと続く
染色の変遷がわかるように
主な染料植物が時代ごとに植えられていて
植物には染色見本と染織方法などが書かれた
看板が添えられています。

すでに落葉している秋の森の散歩道。
それぞれの植物の近くには
その気で見ていなければ見落としてしまうような
小さな看板がたててあって
ひとつひとつ丁寧に解説された
染色見本が並んでいます。

元になった染料植物図鑑を全巻持っているので
図鑑片手に森を歩いているのと変わらないのですが
これだけの数の植物を時代ごとに見られるのは
やはり感動です。

よく見る植物をピックアップしたけど
その何倍もの植物がエリアごとに植えてあります。
時間がどれだけ合っても足りない…次は春に来たいです。

高崎市染料植物園の染織工芸館の
展示室には「草木染」の名付け親の山崎親子の作品や
鮮やかな色が残る江戸時代の着物などが
展示されています。

平成から令和に改元された時、宮中儀式に際して
天皇陛下が着用された装束の色に注目が集まり
その頃に開催された「延喜式の色」という
企画展で展示された染織見本も見ることができました。

わたしが染色講座で紹介している冠位十二階の色や
延喜式に記される古代王朝の色彩38色が
10種の植物を使った草木染による再現品として
壁一面に並んで展示されています。
延喜式は古代の役人の業務マニュアルのようなもので
その中にあった縫殿寮(宮中の裁縫部門)の
業務について書かれた延喜式巻十四は
今で言うところのレシピ本で「雑染用度」の項には
染色に必要な植物と媒染剤(灰や酢など)と
燃料の分量まで書かれているので
古代の染色をそのまま再現できるのです。
植物名が書かれたたくさんの引き出しには
それぞれの植物の解説と染料や染糸標本が仕舞われ
媒染剤による違いも見ることができます。

そのすべてを持って帰りたい気持ちでしたが
堅牢度が弱いものもあるので
館内は薄暗く残念ながら撮影も不可。
目と心に焼きつけて帰ってきました。
(ばきちゃん)
- 2023/02/04(土) 06:50:11|
- ┗ その他イベント等
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2022年12月2日
JR湯本駅前でお昼ご飯をとって、
ろうきん森の学校の皆さんとはここでお別れ。
春にまた元気に再会できますように!
そしてそして、午後からはこちら。
いわきのお隣の古殿町につきました!

来ちゃった♡1年ぶり3回目のクラフトハウス。
今回は取手付きのカップを足踏みろくろで挽きます。

縦挽きもやったことがないのに、どうしてもやりたくて
井丸さんに無理言ってお願いしました。
めちゃくちゃハードル高いし出来るから不安だけど
それ以上にこれをつくれるようになりたくて。
全くできる気がしませんでしたが
二日間なんとか食らいついて頑張りました!
宿泊は今回もふるさと工房おざわふぁ~むさん。
啓子さんの美味しい朝ごはん♪

ツヤツヤ新米のごはんとおかずいろいろ
凍み餅、ゆず、梅干し、蕗味噌、とろとろの柿〜

啓子さんお世話になりました!
朝から元気いっぱいもらって
さあ、削るぞ!
コーヒーカップを挽く
2日目。
隣でろくろを踏む小野ちゃんでさえ
くぅ〜とかうわぁとか難しい!って
唸り声が聞こえるほど
取っ手の両サイドの往復だけの回転で挽くのが難しい。

足の屈伸の加減や刃の当て方などに全集中しながら
取っ手に当てないように
両サイドを半分ずつ引いてはひっくり返して
重なるところの高さを合わせていく。
やったことがない人には
何言ってるかわからないと思いますが💦
午前中の1時間ほどでとりあえず外側は完成。

そのラインに沿うように内側を彫っていきます。

足踏みろくろの良いところは
身の丈に合ったコントロールができること。
機械なら無理が通るのかもしれないけど
ひと筋ずつ刃で切っていけば良いところを
ちょっとでも無理を通そうとして失敗しちゃう。
だから手先だけでなく
目や耳もたよりに木と向き合って
心地いいところを探っていく。
この楽しさはやってみないとわからない!
そして、毎回チャレンジするごとに
自分の力量と向き合って
ここまでの技術なんだと知らされる。
悔しいけど、誤魔化しようがない。
井丸さんのところに来るたびに
新しい課題を見つけて
出来ないことがわかるから
また成長できます。
じゅんこさんの
焼き立てアップルパイをいただきながら
またここに来れたことの喜びをかみしめつつ
15時までに内側を彫って仕上げます。

ひと足先に完成した小野ちゃん
この笑顔!

そして私はというと
やっちゃったー。
内側を挽いていて大失敗をしてしまいました。
マンドリルを打ち込んだあたりを薄くしすぎて
折れてしまいました。
しかし何とかリカバリー
多少軸がブレた分仕上がりが荒くなってしまったけど
人生初の縦挽き 取手付きコーヒーカップとしては
及第点ではないかと思います。

時間内に持ち手まで完成出来なかったので
みの木工工房FUKUBEに戻ったら仕上げます。
最後は有機エマルジョンペイントの
塗装の技術を惜しげもなく伝授してくださって
井丸さんには感謝してもしきれないです。

とにかく楽しい2日間でした。
熱が覚めないうちに二つめをつくります。
グリーンウッドワークとともにある暮らしの
理想のような井丸さんの工房をあとにして
次の目的地に向かいます。

井丸さん、淳子さん
今回もお世話になりありがとうございました!
(ばきちゃん)
- 2023/02/03(金) 06:11:13|
- ┗ 器づくり
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1月30日(月)
時折雪の舞い散るろうきんの森に、
岐阜県立森林文化アカデミー
クリエーター科1年の学生17名と教員2名が
「里山利活用実習」という授業で
訪れてくれました。
まずは暖かい薪ストーブのある管理棟の中で、
ろうきん森の学校など里山を活用した取り組みを紹介。
質疑応答では活発に意見が交わされて、
頼もしい後輩たちの姿に触れて嬉しくなりました。

その後、ろうきんの森のフィールドを案内しながら、
染めの材料を採取。
ソヨゴ、ササ、そしてメリケンカルカヤ!

さあ、このやっかいもの(?)の帰化植物
何色に染まるかな?
学生さんからは「赤!」だって
そして第3部は、ばきちゃんの草木染め講座

アシスタントの小野が草や木をハサミでチョキチョキ
20分煮立たせている間に、
草木染めの歴史と、なぜ今草木染めなのか!
ばきちゃんの熱い想いを真剣にメモする学生も。

さて、メリケンカルカヤは鮮やかな黄色を発色。
学生からは驚きの歓声が上がりました。

本日も一日限定森カフェがオープン
クロモジとクマザサ茶で心も体も温まってもらいました。

里山は宝の山
森から色をいただく
ハイヒールにロングスカートの女性を森へ
普段森に興味を持たない層にも足を運んでもらいたい!
そんな思いで草木染めに取り組んでいます。
3時間の間に私たちの伝えたいことを
ぎっしり詰め込んでお話しさせていただきました。
この授業はここ数年ずっと続けて講師の依頼をいただいていますが、
何が嬉しいって、私が学生時代にお世話になった、
柳沢先生と久津輪先生のご両名が受け持つ授業だということ。
本当に感謝の言葉しかありません。

このご恩に報いるよう、
これからも微力ながら、
里山の魅力をたくさんの人たちに
伝えていきたいと思います。
(おの)
- 2023/02/02(木) 06:24:15|
- ┗ ろうきん森の学校
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ろうきん森の学校の
福島地区のフィールドにようやく来られました!

私がグリーンウッドワーク協会の職員として働き始めたのが
2019年の12月末。
同時期に新型コロナウイルス感染症の
第1例目の感染者が中国の武漢市で報告され
わずか数カ月ほどの間に
パンデミックと言われる世界的な流行となりました。
当時は感染対策もわからないような状況で
宣言が出るたびにその都度何を大切にするのか
考え決断することの繰り返しでした。
当然各地区への訪問も実現することなく
今年4月の東京でのろうきん森の学校事務局会議まで
会議は常にオンライン&マスク。
いわきの森も写真では拝見していたものの
なかなかイメージがわかなかったので
やっとやっと初の現地でのろうきん森の学校中間事務局会議!
NPO法人いわきの森に親しむ会が拠点を置く
湯ノ岳山荘に労働金庫連合会の皆さんと、
ろうきん森の学校全国5地区の担当者が集結しました。

9月の広島地区訪問に続いて
2箇所目のろうきん森の学校のフィールドを
じっくり案内していただいて
その魅力をリアルに体験することができました。
大きな桜のツリーハウス(デッキ?)の下は
なんとビートルベットになっている!

太陽熱温水器の足湯があったり
いろんなエネルギーの発電システムや
トトロのトンネル、スカイウッドデッキに楓の小道。
素晴らしい展望のハンモック。
こんな場所でゆっくり過ごしたい〜。
ピザ釜や舞茸栽培、木工工房など設備もあって
やりたいことの妄想が膨らんじゃいました。
短時間では紹介しきれない!

場所をうつして里山エリアでは
岐阜の山とはぜんぜん違う明るさに驚き
そこに集うみなさんの居心地良さそうな雰囲気とか
自分たちの居場所として毎日のように手をかけ
丁寧につむいでいる暮らしの様子が
とっても素敵でした。

こんな素敵な場所
いわきの森のようちえんのみんな知ってるかなぁ。
つながってほしいなぁ。使ってほしいなぁ。
どなたかいわきの森のようちえん仲間を
ご存知ないでしょうか。
ご紹介したいのでつなげてもらえたら嬉しいです。

次いで白砂青松が広がる美しい海岸線へ。
いわき市の七浜を巡る
「復興サイクリングロードいわき七浜海道」

復旧・復興事業により整備された防潮堤に沿った
勿来の関公園から久之浜防災緑地までの
総延長約53kmのサイクリングルートです。
そのうち新舞子浜のわきにあるのが
次のフィールド。
ここでは津波で深刻な被害を受けた
海岸林の再生事業をしています。

いわきの海岸林は400年ほど前の
平藩の御殿様が整備したものです。
江戸時代から育まれてきた海岸林は、
2011年の津波の被害も軽減させ、
地域の人々の命や財産を守ってくれました。
この活動では津波の被害で枯れたマツを伐採し、
ヤブを刈り払いクロマツを植林して管理しています。

そして最後はいわき震災伝承みらい館へ。

途中の道は新しく整備されていましたが
時折震災当時の面影を残す建物があり
この海岸線で起こったことを想像させます。
震災伝承みらい館には紅白でも演奏された
奇跡のピアノが展示されていて
館長さんからの説明で
沿岸部が壊滅的な被害を受けたこと
津波が来ることがわかっていても
危機感が薄く避難せずに
亡くなる方が多かったことなど
当時の様子を聞くことができました。

震災と復興の現場をはじめて訪れたので
思うことがたくさんありました。
家に戻ったらまず
家族と共有したいと思います。
(ばきちゃん)
- 2023/02/01(水) 06:49:44|
- ┗ ろうきん森の学校
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