井丸さんの器は、全てオイルディプという仕上げが施されています。
オイルディップとは乾性油に蜜蝋を混ぜたものを鍋で熱し、その中で製品を“天ぷら“にして仕上げるというなんとも大胆な方法です。
今回その実演を見せていただくことが出来ました。
使用する乾性油は、エゴマやグレープシードなどスーパーの食品売り場で簡単に手に入るものを使用します。
くれぐれも添加物の無い、純粋なオイルを選びます。
蜜蝋は養蜂家から直接購入しているそうです。

大きな鍋で約180℃に熱します。
発火点ぎりぎりの温度のため、温度管理には非常に注意が必要です。

器は充分に乾燥させます。
生のまま入れると、水分が悪さをして割れてしまうそうです。
器を鍋に入れると中からじゅわーっと泡が出てきます。
道管の中にオイルが充填されていく瞬間です。

裏返しながら数十秒で取り出します。
取り出したときは油ギッシュでギトギトしていますが、わずか数分で乾いてつるつるに仕上がります。

表面をさっと拭いて、数日乾燥させれば出来上がり。

仕上がった器は、防カビ・防虫・撥水に優れており、普段使いの食器に利用できます。
口に入れるものですから、完全自然素材の仕上げというのは嬉しいですね。
私のつくった器たちは現在乾燥中。

仕上げはもちろんオイルディップにしてみようと思います。
(文責:小野)
- 2011/02/17(木) 20:00:00|
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