3月の第3土日及び第4土日の計4日間掛けて、岐阜県美濃市の森林文化アカデミーにおいて「ゴッホの椅子づくり」講座が開催されました。

昨年の2月に同じ森林文化アカデミーで行われたゴッホの椅子づくりの試作からおよそ1年。
>>>昨年2月の様子はこちらから満を持して開催された第1回目の美濃での椅子づくりです。
材料は、美濃市の最高峰「瓢ヶ岳(ふくべがたけ)」で活動している地域の林業団体「山の駅ふくべ」の方々に伐り出していただきました。

樹種は、小径のリョウブ。

今回は本場スペインでつくられていた椅子同様、脚は芯持ち材を利用するため、直径60mm前後のまっすぐに伸びた材が大量に必要でした。
その条件を満たす樹種がリョウブでした。
山の駅ふくべの方々には椅子づくりにも参加していただき、日替わりのリレー方式で1脚の椅子を制作していただきました。

リョウブの木をバックに、出来上がった椅子と記念写真を撮る山の駅ふくべの方々。

この椅子は、地元片知地区の最高齢のお年寄りに寄贈されるとのことです。
小径のリョウブの木は収縮率も高いため、そのまま組み立てると接合部が緩くなってしまいます。
そのため、脚をつなぐ横材の貫や背板などは、ほぞを成形した後、十分に乾燥させてから組み立てることにしました。

寒の戻りで外は北風が吹き荒れていましたが、自動車の中はぽかぽか。
即席乾燥室の出来上がりです。
在りし日のスペインの椅子職人と自らを重ね合わせながら(?)、みなさん椅子づくりに没頭していました。

組み上がった椅子は、それぞれ個性があってみんな魅力的なものとなりました。

自然のカーブを活かした造形美。
なかなか狙ってできるものではありません。
お手本とした河井寛次郎記念館からお借りしているポプラの椅子と一緒に完成写真。

ずらっと並んだ少し緑がかった美濃の白椅子、圧巻です。
早速、出来上がった椅子で車座になり、皆さんに感想をいただきました。

・木の性質が良く解った。
・こういう椅子がたくさんつくられて、使われるといい。
・ざっくりしたのも木工、そこにも良さがある。
・歪みも節も味があっていい。
・老後の生き甲斐のために参加、ばらばらの部材が組みあがった瞬間は感動した。
・日頃の木の知識とは違った知識が増えて楽しかった。
・生木は触ると冷たく、リフレッシュできた。
・ゴッホの椅子は自分を表現する椅子、ふくべの森の中で自分バージョンのゴッホの椅子をまたつくりたい。

お母さんと一緒に参加した中学生の少年が「また、つくりたい」という感想を話してくれた時は本当に嬉しかったです。

このゴッホの椅子づくり
ゴールデンウィーク5月3~6日の連休4日間を掛けて、アカデミー生涯学習講座として実施します。
コテージ宿泊可、泊りがけでじっくりと椅子づくりに取り組むことができます。宿泊費シーツ代1000円(食事代別)
>>>ゴッホの椅子づくり講座是非ご参加ください。
(小野)
- 2014/03/31(月) 10:00:14|
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